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北海道内市町村保健師合同就職説明会

 北海道市町村保健活動連絡協議会は6月29日、北海道内市町村保健師合同就職説明会を国保会館で開催した。今年で2回目の開催となった同説明会には、前回の58市町村を上回る70市町村が参加。国保会館の2フロアには保健師の仕事やわがまちの魅力を伝えようと、さまざまな工夫が施された個性豊かなブースが勢ぞろいした。開会と同時に、多くのブースが参加者で埋まり、市町村の担当者と真剣な表情で話す姿があちこちで見られた。
 今回は保健師の仕事について幅広く相談できる「お仕事相談ブース」や各市町村のパンフレットなどを集めた「資料ブース」を新設。各ブロックでシールを集めるスタンプラリーも開催された。市町村の保健師を志望する学生や社会人等92名が来場。ブースを回って説明を聞きながら、保健師の仕事への理解を深めた。
 開会に先立ち、北海道市町村保健活動連絡協議会会長の岩本瑞恵氏(石狩市健康推進部健康推進課主査(保健師))があいさつした。その中で、同就職説明会が開催された経緯として、令和4年度に「市町村保健師の人材育成・確保等に関する実態調査」を行ったことを紹介。学生と市町村保健師が直接交流する機会を求める声が多数寄せられ、昨年度、試行的に開催したと話した。また、前回は58市町村の出展と78名の来場者があり大変好評だったことから、今年度も開催することになったと説明した。開催を周知する上で、北海道、道内保健師養成学校、北海道看護協会の協力に対して感謝の意を伝えるとともに、参加者と市町村の担当者にとって有意義な時間になることを願うとして、あいさつを締めくくった。
 市町村のブースは2フロアにわたって、総合振興局・振興局ごとに13ブロックが設けられた。どの市町村も、まちの特産品やグルメ、観光地の案内、ご当地キャラクターなどを展示し、まちの魅力をPR。パンフレットや保健師の仕事についてまとめた冊子、ノベルティといった“お土産グッズ”も充実していた。

 今年はブースを仕切るパーテーションがなくなり、会場全体を見渡せるようになった。複数のブースを見比べながら、来場者は効率よく会場を回れる。一方、出展した担当者にとっては、ブース内にいながら他の市町村の様子が分かるといったメリットも。「掲示の仕方などが参考になった」「ほかのブースの様子が見えて刺激になった」といった声が寄せられた。
 会場は、説明会でありながらも交流会のようなアットホームな雰囲気に包まれた。来場者は「担当者の方が優しく、話しやすくて何でも聞けた」と口をそろえる。笑顔で談笑する様子があちこちで見られた。
 あるブースでは、学生に近い世代の若手保健師が対応。自身の経験から、就職活動中に感じた不安などを共有しながら相談に応じた。昨年、同説明会をきっかけに市町村の保健師になった女性は、今年はブースの担当者として、学生への説明を行っていた。
 今年新設されたコーナーの「お仕事相談ブース」には、現役の保健師が訪れ、市町村の保健師業務への理解を深めていた。一方、資料コーナーも開始直後から、パンフレットなどを求める来場者でにぎわった。また、スタンプラリーに参加するためさまざまな地域のブロックを回る来場者もいた。

市町村担当者・参加者の声

 出展した市町村の担当者や保健師から、保健師採用に向けての思いやブースの掲示物のポイントなどをヒアリング。参加者からは保健師を志す理由や市町村担当者から説明を聞いてみての感想について質問した。「お仕事相談ブース」では、参加者からどのような相談を受けたのかなどについて話を聞いた。
【上士幌町 担当者】
 昨年に続き2回目の出展。保健師の1日を紹介するディスプレー、教育プログラムなどを載せたパンフレット、保健師の人物像を紹介するチラシなどを用意した。昨年同様、健康増進担当の職員がすべて手作りしたものばかり。職場は皆、仲が良く、いつもにぎやか。手作りの掲示を通して、楽しい雰囲気が伝わればと思っている。
 今年も円状に椅子を並べて膝を突き合わせて話すスタイル。一人一人と長く話せた。学生さんが「コミュニケーションを大切にしたい」「メンタルヘルスに興味がある」と話していて、確かな想いを持って保健師を目指していることが分かった。保健師が大切にすべきことに改めて気付かされ、逆に勉強になった。
 昨年、説明会に来てくれた学生さんが今年4月、保健師として仲間入り。説明会の後、町に来て1日かけて町役場や保健師のいる職場、商店街などを見て、就職を決めてくれた。上士幌町は移住者が増え、子育て施策に力を入れている。今年も採用につながればと思っている。
 
【安平町 担当者】
 私自身が昨年、学生として説明会に参加し、そのご縁で安平町の保健師になった。帯広市出身で学校は旭川市。安平町には縁もゆかりもなく不安ばかりだったが、説明会に参加し、抱えていた不安が解消された。また、インターンシップのことも説明会に参加したからこそ知れて、実際に町を訪れた。職場の雰囲気や住民の方と話すことで安平町のことを深く知れて、安心して就職できた。
 昨年、参加した時の経験を踏まえて、不安に思うことや保健師の教育制度など、一問一答形式のスライドにした。緊張感を持って参加している学生さんの気持ちは痛いほど分かる。学生さんの負担が少なくなるように、こちらから知りたいことを引き出せるよう心掛けて対応している。

【北竜町 担当者】
 入庁5年目の保健師2人でブースを担当している。それぞれ経歴が異なり、1人は入庁時から保健師、もう1人は看護師を経て保健師になったため、二通りの体験談が話せる。普段から仕事の様子を写真に撮っているので、iPadに入れて持参した。少子化で子育てに触れる機会が少なくなっているので、中学3年生が一緒に参加する赤ちゃんふれあい教室などを企画している。また、一人暮らしでもバランスの良い食事をしてもらうために高齢男性向け料理教室も行っている。一緒に写真を見ながら、私たちの活動の様子をイメージしてもらいたい。
 北竜町は子どもからお年寄りまで保健師の顔を覚えて声をかけてくれて、住民との距離感の近さが魅力。また、職場は困りごとがあると先輩が一緒に考えてくれるので、何でも相談できて働きやすい。来月、インターンシップに参加する学生さんがブースに来てくれて、顔を見て話せて良かった。

北竜町のブースを訪れた学生(愛別町出身、大学4年、女性)
 もともと看護師を目指していたが、父の病気や、アルバイト先で認知症の方に対応した経験から、訪問看護や地域の高齢者支援に興味が出て、保健師を志すようになった。観光でひまわりを見に行こうと北竜町のことを調べた際、保健師や人口規模などの情報を見て気になっていた。保健師の募集があることを知って町に連絡し、来月インターンシップに行くことが決まっている。ブースでは中学生と赤ちゃんの関わり、両親学級など、画像を見ながらの説明で仕事の様子が伝わってきた。ブースの保健師さんがとても明るく、実際の仕事の話を聞けた。1年目からやりたいことを言える職場環境という話もあり、やりがいを感じた。インターンシップに行くのを楽しみにしている。

【倶知安町 担当者】
 今年初めて出展し、女性保健師2名と男性保健師1名で対応している。のぼりは観光商工課、垂れ幕は広報広聴係、プロジェクターは電算係、ノベルティーはまちづくり新幹線課と、さまざまな部署の協力を得て総力戦で準備した。町の特徴の一つが、外国から転入して町内で子育てをする住民が多いこと。そのため、英語が話せる保健師を3名配置している。相談内容には、例えば子どもの発達など専門用語も出てくるので、英語を勉強しながら対応している。
 女性保健師の1人は自然の多いところで子育てをするため移住。環境の良さに惚れ込み、保健師として働いている。もう1人の女性保健師は入庁4年目。年が近い先輩として、仕事の楽しさや大変さを伝えている。
 学生さんからは職場の体制や、保健師としてどう成長できるのかといった質問があり、就職先を選ぶ上での意思をきちんと持っている方が多い印象。説明後、「魅力を感じた」という感想が聞けて、町のことを知ってもらえて良かったと思った。

【新冠町 担当者】
今回が初出展。これまでは学校主催の就職説明会に参加しており、市町村への就職を希望する学生さんと1対1で話す機会があった。その時、お互いに直接話せるのはとても良い機会だと感じ、今回の出展を決めた。 
 用意した資料は、学生さんに本当にお伝えしたい内容を厳選。インターンシップと求人の募集要項、修学資金の貸付制度の案内、パンフレットに絞った。中でも修学資金貸付制度は、在学中であっても入学当初にさかのぼって対象期間を広げられるという特色がある。さかのぼっての貸付はなかなかないので、ぜひ学生さんに活用してもらいたい。また、自分自身が看護師をしてから保健師になったが、最初、保健師の仕事はイメージしづらかった。インターンシップで実際に働いて体験して、保健師の仕事について知ってもらえればと思っている。

【会場を訪れた学生】

◆留萌市出身、大学院1年、女性
 今年3月に看護師免許を取得し、今は保健師を目指して勉強している。地域の方々と交流したい思いが強く、市町村の保健師を志望した。羽幌町、留萌市、小樽市のブースを回った。小樽市の保健師さんの「横のつながり」の話が印象に残った。保健師だけで対応できないことは、他の部署と連携して対応することが大切になること、一緒に協力し合える点に、職場の温かさを感じた。また、統計学の授業が難しくて苦労しているが、仕事にどう活かされるのかを聞くことができ、これからも勉強を頑張ろうと思えた。

◆八雲町出身、大学4年、男性
 学校では看護師と保健師両方の資格取得を目指している。看護師の授業で病気の治療法などを学ぶ中、その役割の重要性を感じながらも、病気のリスクを軽減することで今まで通りの生活が続けられると気付いた。そのため、病気の予防に貢献したいと保健師を目指すようになった。どこのブースも担当者の方たちが明るくて、ちょっとしたことも気軽に質問できた。保健師さんがなぜその市町村を選んだのか、コンビニエンスストアの数、車がなくても意外に生活に支障がないといった、仕事以外の生活面についても幅広く話が聞けた。

◆札幌市出身、大学4年、女性
 看護師の実習を通して、患者さんがだんだん元気になっていく姿を見てとてもうれしく、パワーをもらえた。その経験から病気になる前の予防の大切さを知り、保健師になることを決めた。札幌から離れた地域にあまり行ったことがないが、各市町村の地域の特色を聞き、行ってみたいと思うようになった。何より、住民の方に保健師の顔を知ってもらえるという話を聞き、市町村の保健師に魅力を感じている。

【お仕事相談ブース 岩本会長】
 相談に来たのは、全員すでに保健所や病院で保健師として働いている方だった。社会人経験者ということもあり、「市町村と保健所の業務にどのような違いがあるのか」「市町村の保健師への適性を知りたい」「職員住宅や休暇などの福利厚生を知りたい」といった具体的な相談内容が多かった。1人当たり約15~20分間かけて、じっくりと相談に乗れた。

 閉場時間ギリギリまで、ブースを訪れる来場者の姿が途絶えることはなく、中にはロビーに出てからも担当者と話をする姿も見られた。会場は終始、保健師を志す来場者の熱気に包まれた。

お問い合わせ

総務部事業振興課

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