わがまちと国保

北海道統一保険料に向けた取組
幕別町の状況
幕別町は、北海道・十勝の中央部からやや南に位置し、西は十勝の主要都市である帯広市と更別村に、北は音更町と池田町に、東は豊頃町に、南は大樹町に隣接し、東西間で20㎞、南北間で47㎞の距離で、面積は477.64k㎡、人口は約25,000人の町です。
日高山脈を遠くに仰ぎ、アイヌ語で「マクウンペツ(山際を流れる川の意)」と言われるように、サケが遡上する猿別川をはじめ、札内川、途別川、十勝川、当縁川が流れ、平地や段丘が広がる豊かな大地では、畑作や酪農を中心とした農業が盛んに行われています。
四季折々に美しい風景に彩られた本町は、北海道らしい自然に恵まれた素晴らしいまちです。
それでは、本町の国民健康保険の現状について説明をいたします。
本町における被保険者数は、団塊の世代の後期高齢者医療制度への移行や被用者保険の適用拡大などの影響から、令和元年度の6,396人から年々減少し、令和5年度は5,595人と、この5年間で約800人減少しています。
一方で、一人当たりの医療費は、被保険者の高齢化や医療の高度化等により、令和元年度の35万3,808円から、令和2年度に新型コロナウイルス感染症の影響による受診控えにより一旦減少に転じましたが、令和3年度以降年々増加し、令和5年度は39万143円と、令和元年度と比較すると約3万6,000円増加しています。
次に、税率改正の変遷と国民健康保険基金の残高の推移になりますが、平成27年度以前、本町の国保会計は慢性的な赤字を抱えておりましたことから、随時税率改正を行いつつ、不足分を一般会計からの法定外繰入で補填していましたが、平成28年度の税率改正後は、毎年基金への積立が可能となるまでに財政が回復し、一般会計からの法定外繰入も平成29年度が最後となっています。
平成28年度の税率改正を最後に国保会計は堅調を維持し、ピーク時の基金は、令和3年度末で2億7,715万8,000円の残高でありましたが、令和4年度以降は、被保険者数の減少による国民健康保険税の減収等により、毎年基金を取り崩している状況にあり、現行税率を維持した場合、令和8年度には基金が枯渇する試算結果となりました。
このことから、令和12年度の保険料水準の統一を見据えた税率改正に令和4年度から着手したところであり、本稿では、令和7年度に税率改正した本町の取組について紹介いたします。
税率改正に向けての取り組み
税率改正を行うに当たり、意識した点といたしましては、賃金上昇が物価上昇に追いついていない中、税率を引き上げることは、被保険者の可処分所得の減少につながってしまうため、限りある基金を活用しながら急激な負担増とならないよう、いかに令和12年度の統一保険料率へソフトランディングさせるかという点でした。
まずは、わが町の現状を把握するため、令和4年度に国保連が実施する国民健康保険料(税)賦課支援事業にエントリーし、実施市町村として決定され、保険料(税)算定マニュアルを活用し、北海道から示される国保事業費納付金、標準保険料率等を参考に現行保険税及び賦課割合との比較、算定状況の分析を行っていただきました。
その後、算定マニュアルを使用した財政シミュレーションを行った結果、前述のとおり、令和8年度に基金が枯渇することが判明したため、令和7年度からの税率改正に向けた準備を進めることとしました。
はじめに、税率改正に向けた考え方を整理する必要があり、賦課支援事業でお世話になった国保連の職員と相談を重ねながら、算定マニュアルの国保税収納可能額と納付金算定上の保険税収納必要額、基金残高の推移を見比べながらシミュレーションを繰り返し、最終的に、令和7年度の税率は、現行税率が統一保険料に比べて低い、医療分の所得割率、均等割額、後期分の所得割率、均等割額、平等割額、介護分の所得割率を6年かけて段階的に引き上げ、現行税率が統一保険料率に比べて高い医療分の平等割額を6年かけて段階的に引き下げることとし、令和8年度以降の税率は、北海道から示される納付金額に応じて、その都度税率改正を検討することとしました。
その後は、改正内容を庁内や議会、運協で説明するための資料づくりに明け暮れ、自分が相手方の立場になった場合、この資料で納得するのかと、自問自答しながら、資料の完成に約2か月を要してしまいました。
作成した資料を基に、令和6年10月に部内協議、11月に理事者説明、令和7年1月と2月に運協開催、3月に国保税条例の改正を町議会へ提案し、3月21日に無事可決されたところであります。
今思い返しますと、賦課支援事業でお世話になった国保連の職員が同じ目線に立った寄り添った対応をしてくださったことにより、滞りなくスケジュールどおりに作業を進めることができたものと考えており、正直、この方の支援がなければ、プロセスの途中で挫折していたかもしれず、改めて人と人とのつながりは大切だと感じたところであります。
私は、この4月の人事異動で職場を離れることとなりましたが、この方とのご縁は異動後も大切にしたいと考えています。
結びになりますが、税率の引上げは、給付金の給付や料金の無償化と相反して、相手に負担を求めることとなるため、検討から決定までのプロセスには一定の時間を要します。
うちの町はまだ大丈夫と考えるのではなく、まずは検討に向けた一歩として、周りの職員で話し合ってみませんか。

被保険者数
令和6年3月末現在の国保被保険者数は、5,595人、3,408世帯で、令和3年度から令和5年度にかけて減少傾向となっております。
また、人口に占める国保加入割合については、令和5年度で21.84%となっており、令和3年度から令和5年度にかけて減少傾向となっております。
医療費
1人当たり医療費は、令和5年度実績で約39万円となっており、令和3年度から令和5年度にかけて増加傾向となっております。


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事業部事業推進課

