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北海道内市町村保健師合同就職説明会

 北海道市町村保健活動連絡協議会は6月28日、北海道内市町村保健師合同就職説明会を国保会館で開催した。国保会館の2フロアで76市町村がブースを構え、保健師の仕事内容やわがまちの魅力を伝えるさまざまな掲示物、パンフレットなどを用意して参加者を出迎えた。また、参加市町村を総合振興局・振興局に分けてスタンプラリーを行うなど多くのブースを回ってもらう工夫を凝らし、会場は最後まで市町村担当者の話を聞きに訪れる参加者で活気にあふれていた。今回の特集では、参加した全市町村のブースと、市町村担当者および参加者の声を紹介する。
  令和5年度から始まり今回は3回目となる説明会。保健師を志す学生および社会人を対象としており、看護系の大学や保健師養成学校等に告知し参加者を募集した。参加市町村は、76市町村(担当者177名+関係者8名)。参加者数は、前年の92名を大きく上回る131名(保健師養成課程:62名/看護師養成課程:63名/社会人:6名)。参加市町村・参加者ともに年々増加していることから、保健師の人員確保が各市町村の課題である一方、求職者からの関心も高いことがうかがえる。
 開会と同時に多くの参加者が訪れ、各ブースで市町村の担当者から説明を受けた。それぞれの市町村で、保健師を志す人に興味を持ってもらえるようパンフレットやご当地キャラクターのノベルティー・特産物など“お土産”も充実。また、保健活動や職場の雰囲気、インターンシップ制度など具体的な情報を求める参加者も多く、意識の高さが表れていた。人気のブースでは参加者が行列を作り、整理券が配られるところもあった。

 その他、道の保健師が対応を担当し、保健師の仕事について幅広く相談できる「お仕事相談ブース」や、各市町村のパンフレットを収集できる「資料ブース」を開設。各総合振興局・振興局を回ると特典があるスタンプラリーも前年に引き続き開催した。また、本会の職員が会場を巡回し、どこのブースを訪れようか迷っている参加者から話を聞いて、希望に合う市町村のブース訪問をサポートした。
 参加した市町村は保健師の欠員や将来の人員の不安を抱えているところが多く、担当者は参加者に熱心にアピールするだけでなく、求職者の声を聞いて今後の参考にしたいと話していた。保健師を志す参加者は、もともと希望していた市町村だけでなく、意識していなかったブースで話を聞いて魅力を感じたという人も多かった。会場は終始、和やかに対話をする市町村担当者と参加者でにぎわった。

市町村担当者・参加者の声

【礼文町 担当者】
  保健師を募集してもなかなか応募がなく、人員的には不足している状況。次世代に向けて計画的に採用するために参加した。礼文島では住民との距離感が近く、小規模だからこそできる保健活動の面白さがある。医師や看護師、ケアマネジャーと協力しないと保健活動が成り立たないため、チームワークが良くみんなで知恵を絞って対応しているところにも魅力がある。1年目でも、自ら考えて活動できるチャンスがあるのが良いところ。 

 島からすぐに大きな病院に行くことは難しいため、元気で暮らすための予防活動に力を入れている。住民は健康に対する意識の温度差が大きいため、生活の場で健診のチラシを配ったり、診療所の先生から声掛けをしてもらう工夫をしている。また、自分たちの知恵だけでは新たな視点を得ることは難しいため、外部の講演を聞いて島の人に還元していくような活動もしている。
 今回の参加者は皆さん積極的で、将来を見据えて「保健師になりたい」という希望を持って来てくれている。保健師の仕事の魅力を知って、就職してほしい。

礼文町のブースを訪れた札幌市の学生・保健師専攻1年(標津町出身)
 助産師志望だったが、大学での実習を通して住民の生活に密着して健康づくりを支援する保健師の仕事に関心を持った。地元の近くの自治体の話を聞いてみたいと思っている。
 礼文町の話を聞き、学会などに積極的に参加して得られた経験を保健事業に生かしているところに魅力を感じた。たくさんの市町村が来て説明してくれるのは大変良い機会なので、多くのブースを回ってみたい。 

【釧路町 担当者】
 欠員補充として来年度の採用を予定している。今回のブースでは、保健師の具体的な業務のほか、釧路町に住むイメージやワークライフバランスについても伝えている。職場の雰囲気やメンバーの人柄、働きやすさは多くの参加者が求めている情報だと考え、メンバー一人一人を写真付きで紹介したポスターを作成し、釧路町に来てほしいというメッセージを載せた。特に、年数に応じて身に付くスキルなども伝えることで、キャリアを積むイメージを伝えている。
  釧路町の魅力は、住民との距離感が近く、名前で呼ばれたり指名で相談があったりするなど深い関係性が築けること。早くからネウボラ(妊娠期から就学前の子どもの成長・発達を支援する)事業に取り組み、子育てしやすいまちづくりに取り組んでいる。担当ごとに分散配置をしながらリーダーミーティングを通して横のつながりを持っているので、専門性を深めながら課題を共有して連携できる。プリセプター制度や管理職の研修など人材育成の制度も充実していることもアピールしている。
 保健師の人材確保に苦慮している市町村にとって、このような全道規模での合同就職説明会は、非常に効果的と実感しており、今後も継続した開催に期待している。

釧路町のブースを訪れた札幌市の社会人・看護師3年目(江差町出身)
 
大学時代から保健師に関心を持っており、看護師の経験を積んでから専攻科に行くことを選んだ。今回は大学の後輩が誘ってくれたので参加した。札幌近郊や地元の近く、道内の大規模の都市を中心に回っている。
 
釧路町は保健師活動に力を入れていること、かける思いが伝わってきた。特に、保健師10名がお互いの良いところを紹介した文を見せてもらい、共感や感情面も大切にする保健師の本質が見えると感じた。保健師は地域の人と顔見知りになり、妊婦や母子、成人などさまざまな側面で包括的に介入できるところに魅力を感じる。

【美深町 担当者】
 保健師の人員が常に足りない状態なので、求人のきっかけにと思い参加した。デジタルサイネージを使って動画を流し、保健センターの雰囲気、美深町の良いところや職員住宅の建設の様子などをアピールしている。動画に足を止めてくれた参加者が多くいたので、スムーズに説明ができた。
 美深町には病院の外来で勤務していた助産師がおり、妊娠から生まれるまで専門職がサポートできることが強み。子ども家庭センターでは母子のサポートや虐待などの相談を受けており、他団体との連携も図りながら子育て支援に力を入れている。やはり、今回の参加者にも助産師がいることに注目してもらえた。
 町は生活面も充実しており、職員住宅は新しく部屋も広く、家賃が安い。町なかでは飲食店も充実している。道北の小さな町だが、話を聞いてもらい興味を持ってもらえた手応えがある。小規模の町には住民の声がしっかり聞けるという良さもあり、そこが保健師の求職者が求めている部分と一致することもわかった。

美深町のブースを訪れた札幌市の学生・看護学科3年(札幌市出身)
 高校の進路選択時、コロナ禍だったため公衆衛生に関心を持ち、保健師専攻科に進める大学を選んだ。
 今回の説明会では自分が考えていなかった地域の話も聞き、いろいろな選択肢があることを知れたので、来て良かった。人口規模を考えると札幌周辺に魅力を感じる。美深町では小規模の自治体ならではの取り組みを細かく聞くことができ、規模が大きい市町村では担当が分野に分かれるが、小規模の自治体では地域単位でさまざまな分野にわたって住民に関われることに魅力を感じた。例えば、出生数が限られているからこそ母子の支援では一人一人に深く関われることもわかった。自分は人と深くコミュニケーションをとることが好きなので、自分なりの強みを生かしたい。

【美唄市 担当者】※初参加
 美唄市では、子ども家庭センターの新設に向けて専門職の採用を予定している。新任期(1〜3年目)の保健師もいる。定着を目指し、要望を聞きながら育成したいと考えている。
 今回のブースの掲示物は新任期の保健師を中心に考えた。前年に説明会に参加した保健師がおり、学生が興味を持つような掲示を考えてくれた。特に、写真を使って職場やまちの雰囲気が伝わるよう工夫した。美唄市は現任教育の体制がアピールポイント。1日・1週間のス
ケジュール、1年目・2年目・3年目の担当分野や身に付くスキル、休日の過ごし方を紹介している。観光の部署もグッズを貸してくれた。旭川や札が近いことも利点として紹介した。
 参加者から人口規模などを聞かれ、それぞれ活動したい自治体の人口規模なども考えていることに気付かされた。
 美唄市は市全体で地域おこしデザインに取り組む姿勢があり、専門職以外とのつながりを楽しみながら関わっていけるのも特長的。住民の保健推進員、運動推進員、食生活推進員などと共に組織形成を図り、健康づくりを進めている。医療の網目にかからない人を救うのが保健師の役割。誰も取りこぼさない地域づくりを進めたい。
【陸別町 担当者】※初参加
 将来に向けて採用活動を行うため、令和5年度の第1回開催時に他の市町村のブースを見せていただき、参考にして今回初めて参加した。
 陸別町の保健事業では、特定健診の受診率が令和2年度、3年度に全道1位になり、さらに保健指導の成果も上がり、医療費削減にも貢献している。市町村の保健師は、予防活動を通して病気を予防することが住民の幸せにつながり、医療費削減と財政の安定に貢献できることがやりがいになる。多くの参加者がブースに来て話を聞いてくれた。共感してくれた方にぜひ就職してほしい。インターンシップ制度も設けているため、興味を持ってくれたら参加してほしいと考えている。
 参加者からは保健指導をどのように行っているか、地区ごとの担当か事業ごとの担当か(実際は両方を組み合わせている)など具体的な質問があり、意識の高さがうかがえた。

札幌市の学生・看護学科3年(釧路市出身)
 大学でこの説明会の話を聞き、社会人の先輩を誘って来た。親戚が自治体で介護福祉の仕事をしており、家庭訪問などの関わりをしているので、保健師には中学生のころからイメージを描いて関心を持っていた。
 今回は地元の近くや札幌近郊などの市町村ブースを回っている。利尻町では、住民を大切にするには自分たちのケアも大切であるという考えからワークライフバランスに配慮しているという話を聞き、保健師活動として大切な視点だと感じた。地域ぐるみで住民と深く関われるところが保健師の魅力だと改めて感じた。

お仕事ブース・北海道の担当者
 お仕事ブースには11名の参加者が相談に訪れた。そのうち、ほとんどの参加者から「病院などで看護師の業務を経験してから保健師になったほうがいいか」という質問を受けた。実際は、新卒で保健師として就職する場合は教育制度や現場での経験でさまざまなことを吸収して成長できるし、看護師の経験を積めば臨床経験に基づいて根拠を持って住民に説明ができるため、どちらも良さがある。さらに、違ったキャリアを持つ人が経験を生かして一緒に働けることも保健師の良さだと話した。
 「市町村と道の保健師の違い」についても多く聞かれた。市町村は住民の身近な存在として健康を支えられるし、道は市町村の保健師を応援できる面白さがある。実際、どこの市町村も保健活動を頑張っているため、応援のしがいがある。そのような魅力を伝えている。

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事業部偉業推進課

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