北海道の国保 令和7年(2025年)9月号
人間をケアするとは
北星学園大学文学部 心理・応用コミュニケーション学科教授 大島寿美子
Eさんは仕事をしながら要介護状態の母親を在宅で介護するビジネスケアラー。介護が始まって1年、訪問看護と訪問介護を活用してなんとか仕事と介護を両立してきた。1泊2日の出張もこなせていた。
ある時、2泊3日の出張が入った。Eさんが母親に相談したところ、「自宅は無理」と言う。担当のケアマネージャーと相談し、ショートステイという短期の施設入所サービスを利用することにした。
出張前日、Eさんは母親と相談しながら2泊3日分の衣類や薬をカバンに詰めて用意した。翌朝は普段の家事に加えて、ペットの猫の3日分の餌とトイレの準備、自分の出張の荷物の用意と、めまぐるしく時間が過ぎた。
初めてのショートステイを前に母親が「人見知りだから」と不安そうにしていたので、安心してもらおうと「大丈夫。なんでも相談してね」と伝えた。迎えに来た担当者に「初めてで緊張しています。どうぞよろしくお願いします」と頭を下げた。
母親が出発し、家の戸締まりをして出かけようとした矢先、携帯電話が鳴った。ケアマネージャーからだった。「お母さんが家に帰りたいと言っています」。驚いて事情を聞いても要領を得ず、施設からの説明を聞くことにした。担当者の話では「泣いてしまって、何度もコールを押して帰りたいと言っています」とのこと。帰りたいという意思は明確のようだった。
そこでケアマネージャーと相談し、訪問介護を毎日入れて入浴と買い物支援をお願いすることにした。出発までわずかな時間しかなかったが、急いで3日分の食事を準備して冷蔵庫に入れた。
空港に到着してからもケアマネージャー、訪問介護事業所との電話が続いた。飛行機に乗る直前、ケアマネージャーから無事に家に着いたと報告があった。
3日後、出張から戻ったEさんは母親に事情を聞いた。母親の説明は次のようなものだった。「施設についても挨拶もなく、部屋に着いても案内もなかった。何がなんだかわからないのでコールを押したら『そんなに押さないで』と言われた。『座って』と命令されていきなり血圧を測られ、薬はどこだと聞かれ、もうここにはいられないと思った」。
Eさんは考えた。担当者は挨拶をしたが、耳が遠い母親には届かなかったのかもしれない。何度もコールを押されて業務が滞ったのかもしれない。血圧は到着直後に測定する決まりだったのだろう。薬も確実に管理しようとしていたに違いない。
しかし、こうも思った。母親が帰りたいと訴えたのは「ここでは安心して過ごせない」という気持ちからだろう。もし、目を合わせてしっかり挨拶し、施設や部屋の中を案内してくれていたら。もし、血圧測定の前に「ここで快適に過ごしていただくために、今の血圧を確認してもいいですか」と声をかけてくれていたら。もし、「お薬をお預かりしてもよろしいですか」と尋ねてくれていたら。母親は泣きながらコールを押すこともなかったかもしれない。
数週間後、ケアマネージャーとの面談で、母親は再びあの時のことを話した。驚くほど細かく覚えていて、最後にこう言った。
「動物じゃないんだから」。
その言葉には人間扱いされなかったという悔しさがにじんでいた。
◇
施設の職員はおそらく真剣に、安全で健康な滞在を整えようとしていたはずだ。それでも、その努力が伝わらないことがある。それはなぜなのか。
ケアには、ケアをする側とケアを受ける側との関係構築が欠かせない。その関係を築くことができなければ、どんなに作業を効率的にこなしたとしても人間のケアとは言えない。
忙しさに流されてしまいがちな日常の中でも、目を合わせて挨拶をし、移動中に言葉を交わし、施設や部屋の説明をし、ケアの前に同意を得ることがどれほど大切か。コミュニケーションのあり方こそが、ケアを受ける人に「人間として大切にされている」という感覚をもたらすのである。
泊村の特産 トラウトサーモン
厳冬の日本海で育った鮮度も栄養も抜群なサーモン
泊村は、北海道の西部、積丹半島の南西に位置し、面積は82.27㎢で、東西に11.8㎞、南北に14.6㎞と広がる小さな村です。南西は海岸沿いに走る国道229号を中心として、細長く5つの地区が形成されています。日本海と山々に囲まれた自然豊かな美しい景観を誇り、この自然が織りなす四季折々の移り変わりは、訪れる多くの人々を魅了します。泊村の基幹産業は水産業で、近年の回遊性資源の減少や磯焼けの影響により、地域経済や村の財政基盤に大きな影響を及ぼしていることから、村では回遊資源に依存しない「つくり育てる漁業」に注力し、令和3年より「とまりカブトサーモン」の養殖を行っております。
とまりカブトサーモンは約半年間荒波の中で育て、水揚げの際は、一尾ずつ活〆を実施し、鮮度を保ったまま出荷され、脂も程よくのり、臭みが少ないのが特徴で、刺身はもちろんあらゆる料理をたのしむことができます。
サーモンはもともと白身魚でありながら、成長とともに鮮やかなオレンジ色に変化し鮮やかな色の身には、健康に欠かせない様々な栄養(アスタキサンチン、EPA、DHA、ビタミンD等)が含まれています。アスタキサンチンはオレンジ色のもととなる脂溶性の天然色素成分で、ビタミンEの1000倍と言われるほど抗酸化力に優れており、アンチエイジングの強い味方となります。美肌・美白効果やシワの抑制作用も期待され、眼精疲労や眼の病気予防、筋肉の疲労抑制にも効果的とされています。
今回はこちらの「とまりカブトサーモン」を使ったレシピを2品紹介します。
サーモンとジャガイモの春巻き

◆材料(10本分)※1人前2本
★味噌…20g(大さじ1強)、★酒…15g(大さじ1)
☆カレー粉…1g(小さじ1/2)、☆塩…1g(小さじ1/6)、☆砂糖…0.3g(ひとつまみ)
小麦粉…小さじ1、水…小さじ1と1/2
◆作り方
(ジャガイモに甘味がある場合は、砂糖はいらない。)

④ ②のサーモンは、キッチンペーパーに並べて軽く汁気を切っておく。
⑤ 春巻きの皮の手前にジャガイモを10等分した量を置き、上に④のサーモンを2切れのせて、巻いていく。巻き終わりに小麦粉と水を混ぜたものをのりとして塗ってとめる。
⑥ 揚げ油は鍋やフライパンの4-5cm用意し、中温できつね色になるまで揚げる。

サーモンのレアステーキ ゆず胡椒ソース

◆材料(2人分)
☆ポン酢しょうゆ…大さじ2、☆オリーブ油…大さじ1/2、☆砂糖…小さじ1/2、☆ゆずこしょう…小さじ1
☆おろしニンニク…少々
【付け合わせ】…お好みの野菜
◆作り方
② ☆を全て混ぜ合わせてソースを作っておく。
③ フライパンにサラダ油を強火で熱し、表面のみ全面焼き食べやすい大きさに切り分ける。
④ 皿に③とお好みの付け合わせ野菜を添えて➁のソースをサーモンステーキにかける。
(写真はリーフレタス、エリンギとパプリカを焼いたもの)


秋こそウォーキングの季節
ウォーキングのポイント
福岡永告子 FUKUOKA Etsuko(文) 立川恵理 TATSUKAWA Eri(モデル)
秋のウォーキングの健康効果
今年の夏は本当に暑い日が続きました。
夏バテで低下した体力の回復のためにも、残暑もやわらぐ9月ごろからウォーキングを始めてみませんか。涼しくて過ごしやすい季節である秋こそウォーキングがおすすめです。
また、「食欲の秋」といって秋は食欲が増す季節ですが、ウォーキングをすることで体重管理がしやすくなります。特に、秋に運動を始めると基礎代謝が上がり、ダイエット効果も期待できるため冬太りの予防にもなります。
秋の美しい風景を楽しみながら、外の空気を吸ったり季節のうつろいを感じたりして心のリフレッシュを図ることは自律神経の働きを正常に戻す効果があります。
私たちの体は、見えないところで常に自律神経が活動を調整しています。この微妙なバランスが崩れると、体調不良やメンタルの不調を引き起こすことがあります。だからこそ、自律神経を整えることは、健康で充実した毎日を送るために非常に重要なことです。
ウォーキング時の靴と靴下
また、足のサイズに合っているものを選ぶこともポイントです。サイズの合わない靴下を履いていると歩いているうちにずれてきて、不快に感じることもあるため注意しましょう。
また、長時間歩くと汗をかいたり蒸れたりして臭いがこもることがあるため、抗菌防臭機能が備わったものがあればさらに良いと思います。
ウォーキング時の注意点とコツ
・水分、エネルギー補給も忘れずに、こまめに摂りましょう!早朝の起き抜けは特に、脱水になりやすいのでスポーツ飲料などの水分摂取のほか、バナナやヨーグルトなどを軽く口にしておくと安心です。
時間が取れれば、生活圏内から離れた、自然の中でのウォーキングで、秋を彩る景色も楽しみましょう。
ウォーキング前後のストレッチ







これまでの動画
https://k2-wellness.net/
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今月のフィットネストーク
ししとうと青唐辛子と青南蛮??
夏の後半になると、農家さんが丹精込めてつくった野菜を「食べて!」とたくさんいただきます。野菜高騰のなか本当に助かります。スタッフで小分けにしてそれぞれ持ち帰ります。トマト、キュウリ、ピーマンなどは常備野菜としてポピュラーですが、ししとうとなると、スーパーマーケットで手に取ることはめったになく、もちろん調理のバリエーションもありません。早速、レシピを確認し、一番簡単そうなものを選びつくってみました。美味しい‼なぜ今までししとうの美味しさに気づかなかったのか⁈辛い?けれど美味しい?でもすごく辛い‼口の中がファイヤー‼ししとうと小分けした袋の中に青唐辛子が混ざっていて、それをわからずに、ししとうと青唐辛子を混ぜてつくってしまったのです。他のスタッフも同様で、辛くて、辛くて牛乳を1パック飲んでも口の中の痛みは消えなかったそうです((´∀`))
小分けに詰めてくれたスタッフも違いがわからず、調理する私を含めたスタッフもわからず、でも、とても美味しかったです。
運動教室に参加している農家さんたちにこの話をしたら????の反応。きっと間違えることの方が不思議????なのだと思います。それでも「表面がつるつるしているのがししとう、ざらざらしているのが青南蛮」と教えてくれました。「青唐辛子と青南蛮は違うのですか?」私の質問に「スーパーや道の駅でみてごらん」とあきれられました。青唐辛子は北海道で青南蛮と呼ぶそうです。いかに野菜を知らないのか、料理していないのかがばれてしまいました。来年はレパートリーを増やし、夏野菜を美味しくいただこうと思います。
ー 令和7年度薬局を活用した特定健診受診勧奨事業の実施について ー
はじめに
その一環として、令和3年度から一般社団法人北海道薬剤師会のご協力をいただき、「薬局を活用した特定健診受診勧奨事業(以下、薬局受診勧奨事業)」を実施しており、今年度は全道域での展開を予定しています。
| 年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 参加市町村数 | 1市 | 3市 | 18市町 | 136市町村 | 179市町村 |
| 事業参加薬局数 | 160薬局 | 355薬局 | 499薬局 | 873薬局 | (調整中) |
取組内容
特定健診の対象となる40歳以上の国民健康保険加入者のうち、普段から薬局を利用している方に受診をおすすめしています。事業は9月から開始され、まだ特定健診を受けていない方に対して、薬剤師が薬局で声をかけ、次の流れでご案内します。
対象となる方は、ぜひ身近な薬局でご相談ください。
図1 薬局における受診勧奨の流れ

普及啓発の取組
薬局での受診勧奨と併せて、北海道独自のキャッチコピー「特定健診うけなくちゃ!」を活用した普及啓発を行っています。薬局での声かけに加え、ラジオやWeb広告を通じて広く住民の皆さまに特定健診の大切さを周知しています。薬局をご利用にならない方でも、Web広告などから特設サイトにアクセスして、ご自身に合った医療機関を検索できます。
図2 普及啓発のイメージ図

昨年度の(令和6年度)の効果検証
昨年度の取組では、薬局での呼びかけをきっかけに、特定健診を受診された方が一定数確認されました。具体的には、札幌市における集計(図3)で、受診勧奨を受けた方の受診率の伸びが、受けていない方に比べて大きくなっています。
図3 令和6年度事業対象者と受診勧奨の実施状況(札幌市における集計)

ー こくほ随想 ー
特定健診・特定保健指導の効果PDF(849.91 KB)

特定健診等データ管理システム説明会(法定報告等)
(8月7日WEB開催)
法定報告の詳細等を学ぶ
本説明会は、令和6年度特定健診等実績報告(法定報告)について、特定健診等データ管理システムで保険者が行う作業内容及びスケジュール等を把握することを目的としている。
はじめに、受診券発行から法定報告までの概要について、受診券発行の運用パターン、特定健診等データ登録の作業手順などを事業の流れに沿って説明した。
続いて、法定報告の根拠法令等からはじまり、法定報告の流れ、法定報告対象除外者の取扱い、法定報告XMLデータ作成、法定報告関連帳票に関して、システムのどの機能を活用するのか、具体的な操作方法や活用方法、留意事項などを説明した。
最後に、北海道統一様式を用いた「治療中の被保険者への保健指導事業に係る特定健康診査情報提供(データ受領)」について、目的や実施する対象範囲、具体的な実施項目、発生する費用などの事業の概要と、事業に参加する場合に必要な事前調整、参加申請時に使用する各種書類の記載における留意点、運用の流れについて、事業の全体図を示し説明した。

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事業部事業推進課


