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北海道の国保 令和8年(2026年)1月号

ー 時流 ー

共生社会の基礎となるもの

北海道大学名誉教授 前沢政次 

 介護予防は効果をあげているのに、男性の健康寿命が短いと嘆く町があり、その原因を探っている。
 まずは健康に関する考え方である。健康寿命重視は果たして現代社会に適切であろうか。共生社会をめざす場合には、病気や障がいを持った人も、それぞれの生き方が尊重されなければならない。健康は手段であって、目的とすることには抵抗を感じる。
 男性の健康寿命が短いのはなぜか。「太く短く生きる」との考え方があるかもしれない。自分の健康よりも家族を守るために身を粉にして稼ぐ。体調が悪くてもなかなか医者にかからない。俺は妻より先に逝きたい。
 病院では最近次のような患者さんに出会った。震災後の対応で過労、燃え尽き寸前で仕事を早期退職し、その後お酒で体を悪くし、治療が難しい状態の方。軽い身体の障がいがあり、長年一人暮らし。住まいはごみ屋敷、ときどきお店などで倒れても医療機関への搬送拒否。いよいよ動けなくなって入院。若いのに脳梗塞。その原因は、家族が離れていき高血圧管理がうまくいかなかったため。こうした方々の病根は?
 これらの方々は近隣に親戚がいても付き合いがない。旧友宅にも顔を出さない。多くの人が家に引きこもり、ときどきコンビニに行くだけになってしまう。唯一の親しい友人がアルコールとなる。やがて・・・
 肝臓を悪くしたり、脳血管障害になったり、末梢神経や筋肉の障害が出て、病院に連れてこられる。
 早期に命を落とされる場合もあるし、何とか回復して自宅へ退院する場合もある。しかし、その後の生活はどうであろうか。
 これらの方々が、地域で孤立しないためにはどうすればよいのだろう。地域に住む方々は村八分とはしないまでも「近所の変わり者」としてレッテルを貼ってしまうことも少なくない。
 アルコールが唯一の友人である人にもそれぞれの事情がある。自己責任と片付けてしまうことを避けなければならない。遺伝的な問題が原因となることもある。生まれつきの病気や障がいを持つこともある。経済的な状況もある、家族のきずなに左右されることもある。
 近所で暮らすことが大変そうな人がいたら、病院の地域連携相談室か患者サポートセンターでもよい。地域包括支援センターでもよい。社会福祉協議会や介護保険施設でもよい。声をかけていただけると専門職が訪問する。容易には受け入れてもらえないであろうが、専門職も訓練し、工夫して訪問を繰り返す。孤立した人のおせっかいな友人をめざす努力が求められる。
 「孤独」「孤立」が人間の健康をむしばむことが、多くの先進国で取り上げられている。
 「近隣に暮らすさみしい人の居場所とつながりを思いやれる人」として生きる。この町に住んでいてよかったと言われる町にするために、ゆるやかなつながりが今強く求められている。

ー 年頭メッセージ ー

 

 新年明けましておめでとうございます。
 令和8年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。
 皆さま方におかれましては、国民健康保険事業の健全な運営にご尽力をいただき、心より敬意を表しますとともに、本会の事業運営につきましても深いご理解と格別のご支援を賜り、厚くお礼を申し上げます。
 さて、国民健康保険は制度創設以来、幾多の制度改正を繰り返しながら、国民皆保険制度の中核を担い、地域医療の確保と地域住民の健康の維持増進に貢献してきたところです。
 しかしながら、国民健康保険は、被用者保険に比べて加入者の年齢構成が高く医療費水準が高いことに加え、低所得者が多いため、保険料(税)負担が重くなるという構造的な問題を抱えており、さらに、人口減少や被用者保険の適用拡大等の影響で被保険者数が減少し、厳しい事業運営を余儀なくされております。
 また、後期高齢者医療制度では、急速な少子高齢化の進展などにより超高齢社会を迎えている現状において、被保険者数が増加し、医療費が増加し続けており、介護保険制度においても認定者数が増加し、介護給付費が増加し続けております。
 このような状況の中、人口減少等の影響による人材・人手不足が深刻化する自治体においては、各制度の運営に大変ご苦労されていることと存じます。
 国においては、この状況を打開すべく「全国医療情報プラットフォーム」を中心とした医療・介護DXを推進する取組が行われておりますが、本会では、更なる市町村等支援を実現するために、令和6年度から市町村、北海道、後期高齢者医療広域連合、協会けんぽ北海道支部、北海道対がん協会などの関係機関を構成員等とした「市町村等支援拡充・強化検討会」を設置し、国保・後期、健康づくり・健康管理、介護・福祉事業に対する新たな市町村等支援を提案しつつ、継続的な検討をしているところです。
 この検討結果に基づき、本会では、医療・保健・介護・福祉事業を総合的・専門的に実施する組織として、市町村等に対する伴走支援機能を拡充・強化し、広域的に支援するための体制を整備しているところであり、同時に、本会内部においてもデジタル技術を活用した業務効率化、人材の育成・確保に努め、組織の基盤を強化し、より一層の市町村等支援に組織を挙げて尽力してまいります。
 また、国(厚生労働省)においても令和7年10月に「自治体の事務負担軽減に向けた都道府県国民健康保険団体連合会の役割強化に関する会議」が設置され、人口減少等の影響により自治体における人材・人手不足が深刻化する中、将来的に自治体としての事務に支障を来す恐れがあるため、持続可能なモデルの構築に向けて検討されているところであり、本会としても厚生労働省や国民健康保険中央会と連携を密にし、最大限の努力を尽くしてまいります。
 審査支払業務においては、厚生労働省、社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険中央会の三者で策定した「審査支払機能に関する改革工程表」に基づき、審査基準の統一化や審査支払システムの共同開発・共同利用が進められており、審査支払業務改革が着実に実施されております。
 審査支払業務は本会の基幹業務であり、長年培ったノウハウを最大限活用して審査の水準を高めることはもとより、より一層保険者ニーズに応えた審査の充実や高度化を積極的に進めてまいります。
 このような状況の中、国に強く要望しておりました「国保総合システム」のクラウド化に伴う保守・運用経費や審査領域の共同開発・共同利用に関するシステム開発経費につきましては、令和7年度の補正予算において約20億円が措置されました。
 本会といたしましては、国保保険者の負担を抑制するため、引き続き国庫補助の措置について全力を挙げて国へ要望してまいりたいと考えております。
 予防・健康づくりにおいては、疾病・介護予防の取組強化が重要となっており、「北海道民が健康で豊かに過ごすことができる社会の実現」に向け、「地域に根差した組織」として貢献していくことを掲げ、「全世代型予防・健康づくり推進事業」を積極的に展開し、本会の人材、ノウハウ、情報を活用しながら伴走支援してまいります。
 その支援にあたりましては、北海道の健康・医療情報プラットフォームである「KDB Expander」を活用して、住民の健康診断結果やレセプトデータを基に、国保、後期、介護だけではなく、協会けんぽ北海道支部様のご協力を得て、被用者保険の情報も加えた分析・検証を行い、関係機関と連携を密にしながら、地域の特性に応じた効果的・効率的な予防・健康づくりが一層推進されるよう積極的に取り組んでまいります。
 今後とも、保険者及び関係者の皆さま方から信頼され、期待される組織として、円滑な事業の推進に努めてまいりますので、より一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 新しい年が、皆さまにとりまして、実り多き年となりますことを心からご祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。

 新年明けましておめでとうございます。皆様には、日頃より道政の推進にご理解とご支援を賜り、心から感謝申し上げます。
 昨年を振り返りますと、戦後80年を迎える中、北方領土の早期返還に向け、ご高齢となられた元島民の方々の切実な思いに寄り添い、全ての府省と都府県のご協力を得て全国で署名運動を展開しました。今後も粘り強く取組を続けてまいります。
 また、長引く物価高により、道民の皆様の生活や事業者の方々の経営が非常に厳しい状況にある中、累次の経済対策を実施してきており、引き続き必要な対応を進めてまいります。
 さらには、様々な環境変化で生じる課題やリスクへの対応が求められた年でした。カムチャツカ半島付近の地震を踏まえた津波避難対策や、青森県東方沖の地震とその後初めて発表された北海道・三陸沖後発地震注意情報への対応、道警察や自衛隊との連携などによるヒグマ対策の強化、養鶏場での高病原性鳥インフルエンザの防疫措置に取り組んだほか、諸外国の政策変更によるグローバルリスクにも対応してまいりました。
 そして、新たに制定した北海道こども基本条例に基づき、社会全体で子育てを支える地域づくりを進め、持続可能な医療提供体制の構築にも取り組んできたところです。
 泊発電所3号機については、道民の皆様からいただいた声、関係自治体のご判断やご意見、そして道議会でのご議論を踏まえ、熟慮を重ね、再稼働に同意することとしました。原発の安全の追求には終わりはないとの認識のもと、安全対策などを国や北電に申し入れ、道として防災対策に一層取り組んでまいります。
 一方、新千歳空港の旅客数が開港以来最多となるなど観光需要が回復してきている中、北海道のシンボルでもある道庁赤れんが庁舎が大改修を終え、リニューアルオープンから1か月で10万人以上の方々にお越しいただきました。引き続き北海道の歴史・文化や観光情報の発信拠点として愛される施設となるよう取り組んでまいります。
 大阪・関西万博では、200名超の踊り手によるアイヌ舞踊が世界の方々に披露されました。また、大盛況となった全国菓子博(旭川)や、初開催の北海道豊かな海づくり大会(小樽)、秋の大収穫祭(札幌)を通して生産者と消費者がつながり、本道の食の豊かさを感じていただけたと思います。
 GXやAI-DX産業の集積への動きも急速に進み、ラピダス社の次世代半導体については、4月にパイロットラインが稼働し、3か月後にはメイドイン北海道の基幹部品の試作に成功しました。アジア最大級のAIデータセンターが着工し、本道に陸揚げ拠点を新設する国際海底通信ケーブル事業が国の助成事業に採択され、松前沖と檜山沖が道内初の洋上風力発電の促進区域となるなど、これまでの挑戦が着実に具現化しています。
 昨年、国は、経済、食料、エネルギーの安全保障に対し戦略的に投資する方針を掲げましたが、こうした分野で我が国をリードできるのが、まさに北海道です。新しい年は、この追い風を捉え、北海道の未来への戦略を描き、本道の存在感を一層高めていきたいと考えています。
 地球規模の気候変動により頻発する自然災害など様々なリスクから道民の皆様の命と暮らしを守ることを最優先としつつ、ゼロカーボン北海道の先を見据え、地域との共生を前提とした良質な投資を呼び込み、環境と経済の好循環の実現を目指すとともに、グローバルな視点に立ち、市町村の特色ある取組を支援し、本道が未来に向けて成長することで、日本の発展にも貢献していきます。
 地域の課題解決や新たな産業創出に向けては、半導体やデータセンターといった産業の振興・集積をトリガーに、北海道を実証フィールドとしてAIの活用を積極的に推進し、効果を全道に波及させてまいります。
 農林水産業については、生産力向上と持続的発展を両立させ、食料供給地域としての役割を果たすとともに、北海道の「食」の魅力を国内外に発信します。また、4月から導入する宿泊税を有効に活用し、観光の高付加価値化や受入体制の充実強化等に取り組みます。
 間もなく、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックが開幕します。本道ゆかりの選手の活躍を心より願っています。
 北海道という挑戦の大地で生まれ、成長に向けて灯してきた希望の種火を、皆様と大切に大きく育て、北海道を新たなステージに押し上げていくために全力で取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
 本年が、皆様にとりまして大きな飛躍の年になりますよう心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

 新年あけましておめでとうございます。
 令和八年の新春を迎え、一言ご挨拶を申し上げます。
 皆さまには日頃から国保中央会の運営に対しまして、ご支援とご協力をいただいておりますことに厚く御礼を申し上げます。
 さて、少子・高齢化や人口減少の進行等により、我が国の社会保障制度を取り巻く環境は年々厳しさを増してきております。とりわけ国保制度については、団塊の世代の皆様がすべて後期高齢者となり、また、被用者保険の適用拡大も相まって、市町村国保の被保険者数はこの十年で約一千万人減少し、小規模保険者も三割を超えるなど、その事業運営においては多くの困難な課題に直面しています。
 そのため、国においては全世代型社会保障の構築に向け、更なる医療・介護保険制度改革の検討を進めるとともに、医療DXの推進、こども未来戦略「加速化プラン」といったこども施策の充実等に取り組んでいるところです。
 こうした状況の中、本会においては本年、以下の三つの重要課題に取り組んでいくこととしています。
 第一に、「審査支払機能に関する改革工程表」に基づき、引き続き国保総合システムの最適化を進めるとともに、厚生労働省や社会保険診療報酬支払基金と連携して、審査領域に係る共同開発・共同利用を進めていくこととしており、本年にはシステムのモダン化を図り、保守・運用費用を削減していくための開発作業に着手してまいります。
 第二に、医療DX推進の施策の一つとして構築が進む「全国医療情報プラットフォーム」に関して、国からの依頼に基づき本会が開発を担っている「介護情報基盤」や「予診情報・予防接種記録管理/請求支払システム」等について、令和八年度より確実かつ円滑な運用が開始できるよう着実に対応してまいります。
 また、今後、母子保健事務や自治体検診のデジタル化にかかる業務も本会が中心となって取り組み、市町村等の皆様の更なる業務の効率化やサービスの質の向上に寄与してまいります。
 第三に、これまでも医療・健診・介護のデータを横断的に活用・分析ができる国保データベース(KDB)システムを用いた各種データの提供を行ってまいりましたが、生涯にわたる健康づくりを推進するため、昨年より「国保健康づくり事業におけるデータ利活用支援事業」に取り組んでおります。国保連合会における各保険者の健康づくりに関するデータ分析力の強化を図るため、各種データの利活用を担う職員を養成し、地域全体の健康増進、住民の健康寿命の延伸に向けて、ヘルスサポート事業等の保険者支援の拡充に努めてまいります。
 このように新しい年においても多くの重要な課題に直面しておりますが、令和八年の干支である情熱と行動力を意味する丙午(ひのえうま)にあやかり、強い意志と実行力をもって課題に取り組み、飛躍の年となるよう努めてまいる所存であります。
 全国の国保連合会や全国知事会、全国市長会、全国町村会をはじめとする地方団体、国保組合、後期高齢者医療広域連合等の関係団体とも十分に連携を図りながら、保険者等の皆様の業務支援に総力をあげて取り組んでまいりますので、一層のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、新しい年が明るく希望に満ちた素晴らしい一年となることを心からご祈念申し上げまして、新年のご挨拶といたします。

令和八年 元旦

- 新春随想 ー

 明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、希望に満ちた新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 石狩市は、総面積722.33㎡、東西に28.88㎞、南北67.04㎞に広がっています。札幌市の北側に隣接し、西側一帯は石狩湾に接しており、豊かな自然環境と生活に便利な都市機能が備わっています。まちの原動力である「石狩湾新港地域」は、物流やエネルギーなど多様な企業が集まる産業拠点として大きく成長するだけではなく、大型商業施設やホテルといった商業要素が加わり、市内外の人々が行き交う交流の場としても発展してきています。
 近年は、AIの普及や通信トラフィックの増加により、データセンターへの需要が急速に拡大しており、本市は、再生可能エネルギー電源の近くにデータセンターといった電力を多く消費する産業を誘致してきました。その取り組みは、国が進めるワットビット連携や地方拠点型データセンターのモデルであり、国の地方創生2.0基本構想においても、地域特性を活かし、再生可能エネルギーを活用しながらGX・DXを推進しているまちとして注目されています。
 また、本市は、再生可能エネルギーにおける風力発電の適地として注目を集めており、一般海域である石狩市沖については、現在「有望区域」として整理されており、次のステップである「促進区域」指定に向けた取り組みを進めています。
 子ども施策では、「こどもまんなかまちづくりの推進」を重要施策の柱として掲げ、子どもの権利が保障され、子どもたちが安心して自分らしく健やかに成長していくための施策を進めています。また、昨年は民間事業者の取組として、NPO法人が医療的ケアを日常的に必要とする児童が宿泊できる短期入所施設や小児科を併設した施設を開所しました。
 今後も、子どもが将来にわたり安心して過ごせる社会を目指し、出産・子育ての環境整備、教育・保育環境の充実、子ども・若者の居場所づくりを進めてまいります。
 本市の人口は令和7年10月末現在で、56,893人、世帯数は28,792世帯です。このうち国民健康保険の被保険者数は9,514人で、世帯数は6,642世帯、加入率は16.7%となっております。被保険者の高齢化が進むなか、国保事業の安定的な運営のため、医療費の適正化は重要となります。
 本市では令和6年2月に第3期データヘルス計画を策定し、高血圧症など生活習慣病の重症化を防ぐため、特定健診・特定保健指導、重症化予防事業、早期受診促進事業等に取り組んでおります。
 また、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施を開始し、国保から後期高齢者医療制度への切れ目ない支援体制の整備を進めています。従来の個別訪問に加え、地域の通いの場への積極的な関与(ポピュレーションアプローチ)を通じ、フレイル予防など地域全体で健康を推進する取組を広げています。
 本年も市民が安心して自立した生活を続けられるよう、「健康寿命の延伸」に向けた保健事業を着実に進めてまいります。
 結びとなりますが、新しい年が皆さまにとって健康で希望に満ちた一年となりますよう心からご祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。


 新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましてはお健やかに初春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
 遠軽町は、北海道の北東部、オホーツク管内のほぼ中央、内陸側に位置しており、東西47km、南北46kmにわたる緑豊かなまちです。小麦・てん菜・馬鈴しょを基幹作物とした畑作、酪農を中心に農業生産を行っています。
 本町の総面積は、133,245ha(全国の町村2位)で、そのうち森林面積は、町総面積の88%を占める117,175ha(令和5年度北海道林業統計:全道の市町村1位)で、森林に関連する産業も盛んです。ピアノの心臓部ともいえる響板の製造で国内シェア70%を超える生産量を産出する株式会社ヤマハミュージッククラフト北海道では多くの雇用創出を生み出し、かつて木材の運搬に活躍した森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」を中心とした丸瀬布いこいの森や、オホーツクの玄関口として魅力を発信する「道の駅遠軽森のオホーツク」は、毎年多くの方にご利用いただいている観光スポットです。
 遠軽の歴史は、明治29年1月、北海道同志教育会の創立によって開かれました。当時は北見国紋別郡湧別村の一部でしたが、明治43年に湧別村から上湧別村へ分村、そして大正8年に上湧別町から分村し遠軽村が誕生しました。その後、一時は分村していた旧生田原町、丸瀬布町、白滝村が、平成17年再び一つとなり、新遠軽町が誕生し昨年は合併20年の節目の年でした。
 合併事業としてお披露目されたのが、新しいカントリーサインです。町内外から多くの応募があり、選考の結果、地域の魅力が集約されたものとなりました。町の中心部にそびえたつ「瞰望岩」、「木のおもちゃ」で作成した森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」、そして北海道2例目の国宝に指定され白滝ジオパークに展示している「黒曜石」が描かれています。町の宝をひとまとめにしたカントリーサインは、未来へつなぐの新たな町の顔として末永く愛されることと願っております。
 さて、医療についてですが、本町の人口は、令和7年11月末現在で、17,138人、世帯数は9,476世帯です。このうち国民健康保険の被保険者数は3,109人、世帯数は2,212世帯で、加入率は18.14%となっています。また、国民健康保険の被保険者のうち前期高齢者数は1,588人で、全体の51.1%を占めており、被保険者の減少と高齢化が進んでいます。しかしながら、一人当たりの医療費は毎年増加傾向にあり、医療費の適正化及び保健事業等の推進を図る必要があると考えております。
 医療費適正化対策の推進として、レセプト点検専門員を配置し、内容点検・縦覧点検の充実強化を行い、特定健診・特定保健指導事業の推進として、生活習慣病の発症予防・重症化予防に着目し、地域医療機関等と連携を強め、安定した実施体制の整備に努めていきます。
 本町には、遠軽紋別地方の地域センター病院であるJA北海道厚生連遠軽厚生病院があります。持続的な医療体制の構築のため、地域医療、高度専門医療及び救急医療を安定し受けることができるこの病院は、地域で暮らし続ける上で欠かすことはできません。「産業・医療・教育」が互いに支えあい、町民が安心して働き、誰もが元気で充実した暮らしが送れるまちづくりを推進してまいります。
 結びとなりますが、本年が皆様にとりまして健康で笑顔に満ちた素晴らしい年となりますことを心より祈念申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。

 新年あけましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、希望に満ちた新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 本町は北海道の東部、十勝の南に位置し、東は太平洋、西は日高山脈に接し、中央部は広大な十勝平野が広がり、農業を中心に漁業、林業を基幹産業として発展してきました。
 昭和62年から13回にわたり、環境省の公共用水域水質調査で日本一きれいな河川に選ばれ、平成8年には国土庁から「水の郷100選」に選定された全長64.7キロメートルの清流「歴舟川」が日高山脈よりまちを流れ、海岸には原生花園が広がり、美しい自然に恵まれています。また、40年前から宇宙のまちづくりを推進しており、「北海道スペースポート(HOSPO)」では、JAXAをはじめとして、民間企業や大学等により様々な実験が行われているほか、北海道宇宙サミットなど町内外において航空宇宙に関連した様々な取組みを行っています。また、企業版ふるさと納税等を活用し、北海道スペースポートの整備を進めています。
 まちづくりとしては、令和15年度を目標年度とする第6期大樹町総合計画を令和6年度に策定し、人とひと・人と自然・人と宇宙の「つながり」を大切にし、町内外の人を問わず、「誰にでも居場所のあるまち」をつくりあげていくことを目指し、事業を行っております。
 本町は人口約 5,200 人で高齢化率は令和2年の国勢調査で36.6%となっており、同規模の市町村よりは低く、道や国よりは高い状況です。
 R7年11月末における国保加入率は21 .3%で、加入率及び被保険者数は年々減少傾向で年齢構成については 65~74歳の前期高齢者が 38.9%を占めています。
 本町の医療費は、国保加入者が減少しているにも関わらず総医療費は微増で推移しており、一人あたりの医療費も伸びています。一人あたり医療費の地域差は、入院が主要因であり、入院を抑制し重症化を防ぐには、予防可能な生活習慣病の重症化予防が重要です。
 本町においては、生涯を通じた健康づくりの取組として、生活習慣病重症化により医療費や介護費、社会保障費の増大に繋がっている実態や食生活、生活リズムなどの生活背景との関連について、各種団体や行政区単位で出前講座を毎年行い、広く町民へ周知を行いました。
 また、町の健康課題であるメタボリックシンドロームによる体の影響に関する資料を集団健診会場で説明、配布しました。
 令和6年度には、第3期データヘルス計画を策定し、国保データベースを活用して特定健康診査の結果やレセプト、介護保険等のデータ分析を行い、優先的に取り組むべき健康課題を抽出した上で、生活習慣病の発症及び重症化予防に取り組んでおります。また、国保加入者の健康保持増進を図ることで、健康寿命の延伸、ひいては医療費適正化に取り組んでおります。
 結びとなりますが、新しい年が皆さまにとって健康で笑顔あふれる幸せに満ちた1年となりますようご祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。

ー 北の恵み ふるさと健康料理64 ー

小平町の特産 ルルロッソ


 小平町の自然豊かな環境で誕生した小麦「ルルロッソ」
 
 小平町は北海道のほぼ北西に位置し、留萌振興局管内南部に位置しております。小平町の歴史は明治から大正にかけてニシン漁で栄え、かつては留萌炭田を抱える産炭地として活況を呈してきました。
 現在は農業・漁業の町として米、小麦、メロン、黒毛和牛、たこ、うに、ホタテなどを生産していますが、中でも日本では珍しい強力粉として加工される超硬質小麦である「ルルロッソ」を初めて栽培した町として知られております。
 「ルルロッソ」の歴史は超硬質の秋まき小麦「北海259号」が前身で、北海道農業研究センターが開発し、平成22年に品種登録されたことから始まりました。主にパスタの原料に使われる「デュラム小麦」と並ぶほどタンパク質の含有量が高い希少な品種で、特に小麦粉のアミロース含量が非常に高く硬さやコシのある食感が特徴です。アミロースは血糖値の上昇を緩やかにすること、腸内環境を整える、満腹感を持続させる効能があり血糖管理など健康維持に役立つとされます。
 旧南るもい農協、留萌振興局からの勧めもあり平成21年に小平町と隣町の留萌市で初めての栽培に踏み切りました。留萌市の名前の由来であるアイヌ語の「ルルモッペ」と留萌の夕日をイメージした「赤」にイタリア語の「ロッソ」をあわせ、「ルルロッソ」と命名されました。
 今回はその「ルルロッソ」を使った「ルルロッソのシーフードピザ」と「ルルロッソで小平産かぼちゃのワッフル」をご紹介します。
(文・レシピ:小平町保健福祉課管理栄養士 髙橋恵子)

フライパンでかんたん!ルルロッソのシーフードピザ

◆材料(2枚分)
ルルロッソ    
ドライイースト
砂糖

オリーブオイル

 【具材】
 ・タコ(小平町産)
 ・ホタテ(小平町産)
 ・玉ネギ
 ・ブロッコリー
 ・ピザソース
 ・とろけるチーズ

 300g
 小さじ1
 小さじ1
 小さじ1/2
 小さじ2
 180ml

 100g
 200g
 1/2個
 1個
 40g
 120g
◆栄養価(1枚分)
エネルギー970kcal、たんぱく質54.2g、脂質27.3g、炭水化物124.8g、食物繊維4.9g、食塩相当量 1.5g
◆作り方
オリーブオイル、具材以外の材料をボウルに入れ、なめらかになるまで混ぜる。さらにオリーブオイルを入れよく混ぜる。
ラップをかけ一次発酵させる。
フライパン(直径20~26センチ)に薄く油を塗り、生地を薄くのばしてフライパン全体に伸ばす。
ピザ用ソースを塗る。
とろけるチーズをのせて玉ネギ、ブロッコリー、タコ、ホタテの順にのせる。最後に少しチーズを上からかける。
ふたをして弱火~中火で調整し、具材に火が通りチーズがとけるまで5分程度焼く。

ルルロッソでもちもち!小平産カボチャのワッフル

◆材料(4枚分)
ルルロッソ    

バター
砂糖
牛乳
ベーキングパウダー
カボチャ
ホイップクリーム(お好みで) 
カボチャのスライス

100g
1個
30g
30g
100ml
4g
60g
適量
数枚
 

◆栄養価(1枚分)
エネルギー221kcal、たんぱく質5.4g、脂質8.9g、炭水化物30.4g、食物繊維0.5g、食塩相当量0.4g

◆作り方
バターを溶かしておく。カボチャ(皮ごと)はカットして耐熱皿にのせ、ラップをし2分加熱する。
加熱したカボチャに牛乳を少し入れて潰し、他の材料と全て混ぜる。
直火式ワッフルメーカーで両面焼き目をつけるように焼く。
出来上がったワッフルを皿にのせ、お好みでホイップクリームとかぼちゃのスライスを盛りつける。
ー レオおばさんはレオナルド ー

座ったままストレッチ
上半身ストレッチ

福岡永告子 FUKUOKA Etsuko(文) 伊藤優香 ITO Yuka(モデル)  

冬の寒さで悪化する肩のこり

 冬の朝、空気がひんやりして起きた時、体が少し固まっているように感じませんか。
寒さを感じると私たちの体は熱を逃がさないために、筋肉をぎゅっと縮めて体温を保とうとする反射が働きます。寒いと体を丸めて小さくなるのは、体が寒さから身を守ろうとする自然な反応ですが、この防御反応によって首や背中の筋肉が緊張し、血行が悪くなります。この血流が滞ることで、筋肉に酸素や栄養が届きにくくなり、冷え性や肩こり、腰痛といった不調を引き起こす原因になります。また、肩をすくめた猫背のような姿勢は、肩甲骨の動きを制限し、肩こりの原因となる筋肉の硬直を招きやすいため注意が必要です。デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けることも、筋肉の緊張を助長し、肩こりを悪化させる要因となります。

冬の‟厚着″要注意!

 冬はどうしても重ね着が増えます。冬のお洒落は楽しみでもあり、暖かい格好をするのも大切ですが、‟厚着そのもの″が筋肉のこわばりにつながります。
 冬物のコートやセーター、ジャケットは重さがあるため、着用時にこの重みが肩にかかります。防寒着の重さで肩が押し下げられると、首の周囲の筋肉が下に伸ばされている状態になります。その結果、筋肉が緊張して肩こりが生じやすくなります。
 また、首まわりの防寒対策として、タートルネックやマフラーなどを身につけている人も多いと思います。確かに首元を冷やさないようにするのは防寒対策として正解ですが、首や肩の動きが制限されてしまいます。この状態が長く続くことで、血行不良を招く場合があり、その結果として肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。

冬の‟こり″対策

冬でも適度な運動を心がける
 首、肩、背中周りの筋肉のこりを感じた段階で、ストレッチなどで無理なく体を動かしてみてください。1日数分のストレッチを取り入れるだけでも、筋肉の緊張はやわらぎます。
入浴で体を温める
 温かいお風呂に浸かることで、全身の血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。38~40度くらいのぬるめのお湯に10~15分程度浸かるのが効果的です。
 また、アロマオイルやバスソルトを使うと、リラックス効果がさらに高まります。
温かい飲み物を飲む
 温かい飲み物を飲むことで、体の中から温まり、血行促進効果が期待できます。生姜湯や紅茶、ココアなど、体を温める効果のある飲み物を積極的に摂り入れましょう。白湯もおすすめです。
同じ姿勢を続けない
 同じ姿勢での作業を行なうときは、時々休憩を取り、首を回したり、肩を上下に動かしたりして、頸部の筋肉の緊張をやわらげるようにしましょう。
 
 寒い季節ですが重ね着は避けて、動きやすくてゆったりとした服装を心がけてください。
 そして、適度な運動・スポーツによって気分転換をはかりつつ体を温め、筋力を強化しましょう。前回ご紹介しました下半身のストレッチと組み合わせて寒い冬をのりきっていきましょう!

座ったままストレッチ〜上半身

  • ストレッチの動作は必ず痛みの出ない範囲(痛気持ち良い程度)で行いましょう。
  • 伸びている筋肉を意識しましょう。
  • 筋肉が伸びているところで10秒〜30秒キープ。呼吸は止めずに行いましょう。
座ったままストレッチ〜上半身〜
https://youtu.be/fZxcD3vHh3A
簡単筋トレ
これまでの動画
https://k2-wellness.net/

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今月のフィットネストーク 
お正月過ごし方ランキングTop3

『あけましておめでとうございます。新しい一年が穏やかで充実した日々になりますように!』
興味をひいたお正月にまつわるアンケート「2025年お正月過ごし方ランキング!! 」Top3は、1位:初詣、2位:おせちを食べる、3位:何もしない(寝正月とは違うようですが)。ここ数年、私のお正月三が日は、このランキングどおりです。‶カウントダウンライブ後に初日の出を見に行く″‶スキー場のロッジで新年を迎える″そんな過ごし方がトレンドで、楽しかった頃もありました。今では「何もしない」贅沢を満喫できる自分がいます。「何もしない」つながりですが、オランダ発のストレス解消法「niksen(ニクセン)」はオランダ語で「何もしない」を意味する動詞だそうです。ストレス研究や燃え尽き症候群の改善に取り組むオランダの団体「CSR Centrum」は、ニクセンについて「窓の外をぼーっと眺めたり、ぶらぶらしたり、無意識で音楽を聴いたりするように、目的を持たずに何かをする」ことだと説明しています。また、実践例の一つに「自然と無心になってできる編み物のような反復動作をする」というのがありました。競技の合間に編み物をする英国の飛び込みオリンピック選手(東京五輪で金、パリ五輪で銀メダル)が「編み物から心の平穏を得ている」とインタビューで話しているのを思い出しました。私も目的を持たずに何かをする「何もしない時間」を大切にしようと思いました。

ー 令和6年度国民健康保険医療費通知の実施状況について ー

北海道保健福祉部健康安全局国保医療課

161保険者全てで実施

 医療費通知は、国民健康保険の被保険者に健康に対する認識を深めていただくとともに、国民健康保険事業の健全な運営に資することを目的として行うものであることから、実施にあたっては、道が示した「令和6年度国民健康保険事業運営に当たっての留意事項」等に則して、全受診世帯を対象に、受診年月や医療費の額等の6項目について、年6回以上の通知に努めるよう助言を行っているところです。
 今回は、各保険者から提出された「令和6年度医療費通知実施状況報告書」に基づき、道内の医療費通知の実施状況等について、その概要を報告します。
 

1 実施状況等(表1)

 令和6年度においては、161保険者全てが医療費通知を実施しています。
 なお、医療費通知の委託状況については、157保険者が国保連合会に委託、4保険者が保険者独自で通知の作成から発送までを行っています。
 また、ジェネリック医薬品の普及促進の一環として、医療費通知等の機会を利用して実施されるジェネリック差額通知については、令和6年度では157保険者が実施しており、令和5年度に比べ実施保険者数が1保険者増加しています。
 ジェネリック差額通知の委託状況は、136保険者が国保連合会に委託、18保険者が国保連合会以外の他の業者に委託しており、3保険者が保険者独自で通知の作成から発送までを行っています。

2 通知回数等(表2)

 医療費通知を年6回以上実施した保険者は、105保険者であり、全保険者の平均通知回数は5.0回となっています。
 なお、各保険者の令和5年度及び令和6年度における医療費通知の年間実施回数は表4のとおりです。

3 通知項目等(表3)

 医療費通知を実施している全保険者が、医療費の額を含む6項目について実施しており、平成10年度から通知対象とされた柔道整復師に係る項目についても、161保険者すべてが通知項目に加えた上で、医療費通知を実施しています。
ー 令和7年度国保関係被表彰者一覧 ー
 令和7年度の国民健康保険事業の功労者に対する各種表彰が行われた。
 国保功績者に対する厚生労働大臣表彰は道内から北海道建設国民健康保険組合小樽支部事務長、元中標津町国民健康保険運営協議会委員等の4人が受賞し、北海道を通じて表彰状と記念品が贈られた。
 北海道社会貢献賞は12人、国民健康保険中央会表彰は15人、北海道国民健康保険団体連合会表彰は22人が受賞し、各保険者などを通じて表彰状と記念品が贈られた。
 また、全国国民健康保険診療施設協議会会長表彰は道内から3人が受賞し、表彰状と記念品が贈られた。
 被表彰者は次のとおり。(敬称略)
ー こくほ随想 ー

応能負担と応益負担PDF(753.87 KB)

ー国保制度改善強化全国大会 ー

国保制度改善強化全国大会(11月14日開催)

国保の財政基盤強化のための確実な公費投入を

 国保中央会、都道府県国民健康保険団体連合会など国保関係9団体主催の国保制度改善強化全国大会が、昨年11月14日、東京・砂防会館で開かれ、「医療・保健・介護人材の確保や公立病院への支援」、「医療費助成に係る地方単独事業の国庫負担減額調整措置の廃止」、「国保総合システムの開発や運用への財政措置」など12項目の決議を満場一致で採択した。
 主催者団体を代表して挨拶に立った国保中央会の大西秀人会長(高松市長)は、国保被保険者の年齢構成が高く医療費水準が高いこと、所得水準が低く保険料・税の負担率も高いいった構造的な問題により、国保の事業運営は国保の事業運営は今後も厳しい状況が続くことが見込まれる。
 国保制度の安定と国民皆保険制度を持続可能なものとしていくため、公費投入や医療提供体制等の確保のための支援を国に強く求めていく」と挨拶した。
 来賓挨拶では、上野賢一郎厚生労働大臣は、「低所得者対策の拡充や医療費適正化に向けた取り組みなどの推進のため、毎年約3,400億円の財政支援を行い財政基盤を大幅に強化した。
 スマートフォンでのマイナ保険証利用も運用開始し、引き続き国民への周知に取り組んでいく。
 人口減少や少子高齢化を乗り切り、国保が国民皆保険の要としての機能を発揮するため、皆様の意見を十分伺いつつ協力・連携をしながら制度の改革や適切な運用の確保に努めていくので、今後とも理解・支援をお願いしたい」と挨拶した。
 「国保の財政基盤強化のための公費投入の確保を確実に実施するとともに、保険者努力支援制度等が有効に活用されるよう、適切な評価と財政支援の充実を図ること」、「国保総合システムは、国保運営の基幹システムであり、その開発や運用に当たっては、市町村等保険者に追加的な財政負担が生じないよう、国の責任において必要な財政措置を確実に講じること」など12項目の決議を満場一致で採択した。
 主催者団体を代表して挨拶に立った国保中央会の大西秀人会長(高松市長)は、急速に進む人口減少や少子高齢化の中、被用者保険の適用拡大なども相まって、被保険者数が減少している。さらに高齢化の進展、医療費水準の上昇といった構造的問題に加え、昨今の物価上昇の影響などもあって、国保制度の安定と国保皆保険制度の維持は、極めて危機的な状況といっても過言ではない。
 今後ますます少子高齢化が進み、被保険者数が減少する中で、医療費水準の上昇はもとより、低所得者の増加といった構造的な問題は依然として続いており、更に昨今の物価上昇の影響などもあって、国保の事業運営は今後も厳しい状況が続くことが見込まれる。
 こうした状況を踏まえ、国保制度の安定的な運営のための公費投入や医療提供体制等の確保のための支援などを国に強く求めていく。」と挨拶した。
 続いて議事に入り、「医療保険制度の一本化を早期に実現すること」をはじめとする決議を大会の総意として採択した。大会終了後には、決議の実現に向け、市町村長を先頭に与野党の国会議員や政府関係者への陳情活動を展開した
 
【主催団体】国民健康保険中央会、都道府県国民健康保険団体連合会、全国知事会、全国都道府県議会議長会、全国市長会、全国市議会議長会、全国町村会、全国町村議会議長会、全国国民健康保険組合協会
ー 北海道選出国会議員に対する陳情 ー
 11月14日の国保制度改善強化全国大会終了後、令和7年10月2日開催の令和7年第6回理事会において承認された「国民健康保険・介護保険に関する要望事項」について、本会理事9名及び北海道関係者1名で衆参両議員会館を訪問し、北海道選出国会議員に対して陳情を行った。面会できた5議員には直接、要望書を手渡した。(要望内容は次のとおり)

国民健康保険に関する要望

<医療保険制度に関する要望>
1 医療保険制度の一本化に向けた抜本改革を実現すること

 安定的で持続可能な医療保険制度を構築するため、国保関係団体の意見を尊重し、国の責任において医療保険制度の一本化に向けた抜本改革を実現すること。

2 後期高齢者医療広域連合にかかる安定的な運営体制を実現すること

 市町村からの派遣職員が中心で、専門的な人材が育成しにくい現状にある後期高齢者医療広域連合について、継続的かつ安定した運営体制を確立するための制度の検討を行うこと。
 また、広域連合に職員を派遣する市町村に対する地方財政措置の充実を行うとともに、国民健康保険団体連合会の職員を活用する広域連合に対する財政支援制度を設けること。

 
<国民健康保険制度に関する要望>
1 国民健康保険財政の安定のため国庫負担を拡充・強化すること

(1)国保財政基盤強化にかかる公費3,400億円の財政支援を拡充するとともに、保険料が上昇する保険者への激変緩和措置に必要な財源を十分に確保すること。

(2)都道府県国民健康保険特別会計を安定的に運営していく上で、現行の財政安定化基金の規模は十分ではないことから、国による基金の積み増しや、不足額を補完するための全国単位の基金の創設など必要な措置を講じること。

(3)被用者保険の適用拡大は、人口減少等に伴い被保険者が減少している国民健康保険において一定の所得を有する生産年齢人口の離脱が進み、 国民健康保険の財政基盤や保険者機能に大きな影響を及ぼすおそれがあることから、その検討に当たっては、将来を見据えた国保制度や支援等についても併せて十分に検討すること。

(4)生活保護受給者に対する医療の給付については、今後とも生活保護制度において国が責任を果たすこと。

(5)制度改正や事務の標準化等により発生するシステム開発・改修等の経費については、市町村の負担増を招かないよう、必要な財政措置を講じること。
 
(6)高額医療費負担金の基準額引上げについて、国から都道府県への負担金減少が市町村の事業費納付金の増加に繋がる恐れがあるため、保険者支援制度の拡充及び給付費見直しによる調整効果を検証し、市町村の負担が増えないよう必要な措置を講じること。
 
(7)高額療養費制度の見直しに際し、各保険者のシステム改修等に要する期間に十分配慮し、その経費について必要な財政措置を講じること。
 
(8)保険料水準の統一にあたり、現行制度では各都道府県が保険料水準を統一した後も、保険料(税)率を改正するためには、各市町村が個別に条例改正等を行う必要があることから、事務負担軽減に向けた制度設計及び離脱対策について、国の責任において速やかに検討すること。

(9)「保険者努力支援制度」の評価指標等の見直しにあたっては、都道府県と市町村の意見を十分尊重しつつ、各保険者の医療費適正化等への取組に対する支援が目的であることを踏まえ、努力したすべての保険者が評価されるなど、地域の実情に応じた適切な評価指標とすること。
 
(10)普通調整交付金が担う自治体間の所得調整機能は重要であり、引き続き堅持すること。

(11)地方単独事業における医療費助成については、事業実施に伴う国庫負担減額調整措置を廃止するとともに、事業の重要性や必要性に応じて、国の制度として無料化するなど、国による統一的な制度を創設すること。

(12)低所得者層に対する負担軽減策をさらに拡充するとともに、特定世帯及び特定継続世帯にかかる保険料の軽減について財政措置を講じること。

(13)国保における子どもにかかる均等割額の軽減措置については、子育て世帯の負担を軽減するため、対象者及び軽減割合を拡大するとともに国が財政負担すること。

(14)オンライン資格確認等システムの確実かつ円滑な運用のため、国の責任において財政支援をはじめ必要な措置を講じること。

(15)葬祭費に対する補助制度を創設すること。
 
2 医療費適正化の推進に向けた支援を拡充・強化すること

(1)医療費適正化の取組を円滑かつ効率的に実施できるよう、都道府県及び保険者の意見を十分尊重し、地域の実情に配慮した必要な支援を行うこと。
 
(2)特定健康診査及び特定保健指導の受診率・実施率の向上や高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施など、予防・健康づくりの取組を強化、促進するため、保健師の確保及び人材育成など、より一層の支援策や人件費を含む事業経費等に対する十分な財政措置を講じること。
 
(3)社会保障制度を持続可能なものとしていくため、国保保険者が行う予防・健康づくり活動については、地域の実情を踏まえて国が確実な財政支援を行うこと。
  
3 国民健康保険組合の運営基盤の確保と財政強化を行うこと

(1)国民健康保険組合の安定的な事業運営を確保するため、国庫補助の削減を目的とした見直しを行わないこと。

(2)国民健康保険組合の保険者インセンティブの予算規模を拡充し、評価指標についても保険者の取組がさらに推進されるよう見直しを行うこと。
 
4 国民健康保険制度の円滑な運営を確保すること

(1)被保険者の窓口負担を軽減するため、治療用装具にかかる療養費について、受領委任制度の検討を促進し、早期の導入を行うこと。

(2)外国人の保険料の収納対策について、必要な措置を講じること。
 
5 審査支払機関の業務効率化については、国民健康保険団体連合会の主体的な経営努力を尊重すること

(1)国民健康保険団体連合会は、国保の保険者が共同して設立した法人、すなわち保険者の連合体であることから、その組織と業務のあり方は、まず市町村等の保険者が考えるべきものであること。
 
(2)国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払基金の整合的・効率的なシステムのあり方について、国保総合システムの審査支払機能の共同開発においては、システムを利用する市町村等国保保険者の業務に支障を来たさないよう、国民健康保険団体連合会の意見を尊重しつつ国が主導的に対応すること。
 
6 国保総合システムのクラウド化に伴う保守・運用経費や支払基金システムと一部の機能を共同開発・共同利用するために必要な開発経費については、市町村等国保保険者に追加的な財政負担が生じないよう、国の責任において必要な財政措置を講じること
  
7 マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴う資格確認書の交付などにかかる事務負担が過重とならないよう対策を講じること
 
<地域医療の確保に関する要望>
1 医師・看護師等の確保対策を充実すること

(1)産科医・小児科医・外科医・麻酔科医等をはじめとする医師、看護師等の不足や地域間・診療科間等の医師偏在の実態を踏まえ、安心で質の高い医療サービスの安定的な提供を実効あるものとするとともに、地域に根差した医師を養成するなど、地域を支える医師・看護師等を確保するべく即効性のある施策及び十分な財政措置を早急に講じること。
 また、勤務医及び看護師等の労働環境を改善するための支援策及び十分な財政措置を講じること。
 
(2)地方の自治体病院・診療所においては、医師不足が常態化している中、医育大学、中核病院等からの医師派遣によりかろうじて初期救急医療などを維持している状況にあることから、医師の働き方改革を推進するにあたっては地域医療の崩壊を招くことのないよう、地域の実情に応じた対策を講じること。
 特に、宿日直許可基準の運用を厳格に進めた場合、医療体制の維持が困難となることから、許可基準や回数等の取扱いについては、医師の健康に配慮しつつ、地域の特性を踏まえた柔軟な対応を講じること。

2 自治体病院・診療所に対する支援を拡充・強化すること

(1)広域分散型の地域特性を持つ本道において、自治体病院・診療所等は医療提供体制を維持するため、医療従事者の確保に多額の費用を要していることに加え、物価高騰への対応に苦慮しており、特に回復期等の医療を担う医療機関では、現行の診療報酬制度上、十分な収益を確保することが非常に困難となっている。
 このため、自治体病院・診療所等が地域に必要な医療提供体制を確実に維持していくことができるよう、不採算地区病院等に対する交付税措置の拡充など、既存の財政支援の充実はもとより、経営の安定化に資する幅広な支援策を講じること。
 
(2)病院事業において生じる控除対象外消費税は、多くの自治体病院・診療所の経営に深刻な影響を及ぼしているため、自治体病院・診療所が診療報酬によって措置されている額を超えて負担することのないよう、診療報酬や消費税の制度見直しなど、必要な対策を講じること。
 
(3)医療法に定める医師及び看護師の人員配置標準数については、医療従事者の不足による過酷な労働環境を考慮するなど、地域の実情に即した見直しを行うこと。
 
(4)医師の充足率や看護師の月平均夜勤時間による診療報酬の減算措置等について、医師や看護師の確保が困難な地域においては、人員配置等にかかる診療報酬の算定を見直すこと。

(5)周産期医療体制及び小児救急をはじめとする救急医療体制の充実強化に向けて、実効性のある施策と十分な財政措置を講じること。
 特に、産婦人科医の不足や分娩取扱い施設の減少が深刻化している地域があることを踏まえ、抜本的な対策を講じるとともに助産師と医療機関の連携強化に向けた施策を講じること。
 
(6)病院経営においては、医療従事者の配置はもとより、施設の維持管理においても、使用の有無に関わらず、許可を受けた全ての病床を対象として管理運営することが求められている。
 こうした中、自治体病院に対する普通交付税措置において、従来、許可病床を算定基準としていたものを、近年、病院経営の実情と乖離するような使用実績を反映した病床数を算定基準とする見直しが行われている。
 先般のコロナ禍において、自治体病院の重要性が改めて認識されたところであり、今後も感染症など不測の事態に備えながら、地域に必要な医療機能を確実に確保することができるよう、病院経営の実情を踏まえた適切な財政措置を講じること。

(7)エネルギー等物価高騰によって、地域医療提供体制に影響を及ぼすことのないよう財政支援を講じること。
 
3 地域包括ケアシステムを推進すること

(1)地域包括ケアシステムの構築は、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する総合的な地域づくりであり、関係機関との連携が必要不可欠であることから、国をあげた取組として推進すること。
 
(2)市町村が地域包括ケアシステムを構築する際には、在宅医療と介護の連携強化を推進するため、国として必要な財政支援を講じること。
 
(3)在宅医療・訪問看護を推進するための基盤整備を進めるとともに、国として人材の養成や確保をすること。
 
4 地域医療介護総合確保基金を有効活用すること

 地域医療介護総合確保基金については、地域の医療及び介護サービスの提供体制の整備等に有効活用されるよう、市町村等の意見を十分尊重するとともに、必要な財源を確保すること。
 特に、民間事業者の参入が少ない中山間地域においては公的な医療機関が地域医療を担っている現状を踏まえ、基金の配分に十分配慮するとともに、必要な財政措置を講じること。

5 地域医療構想の推進にあたっては、地域の実情を十分に踏まえ柔軟に対応すること

 効率的な医療提供体制の構築を推進するため、急性期機能の集約化や医療機関の再編・統合など、地域医療構想調整会議において議論を重ねている将来における地域医療のあり方は、決して国が強制的に再編統合を押し付けるものではないこと。

介護保険に関する要望

1 地域包括ケアシステムの構築及び地域支援事業の運営にあたっては、必要な財政措置をはじめ、地域の実情に応じた介護人材の確保や事業者の参入が促進されるよう制度の見直しを行うなど、十分な支援策を講じること

2 介護保険財政の安定のため国庫負担を拡充・強化すること

(1)介護保険財政の持続的かつ安定的な運営のため、市町村の個々の実態を考慮しつつ、将来にわたって市町村の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国費負担割合を引き上げること。
 特に、国庫負担(居宅給付費の25%、施設等給付費の20%)のうち5%が調整財源(調整交付金)とされているが、これを外枠とするとともに、算定基準に介護保険施設の定員数を加味すること。

(2)「保険者機能強化推進交付金・介護保険保険者努力支援交付金」にかかる評価指標等の見直しにあたっては、地域の実情を踏まえ、都道府県と市町村の意見を十分尊重すること。

(3)低所得者に対する介護保険料や利用料等の軽減策については、国の責任において、財政措置を含め総合的かつ統一的な対策を講じるよう、抜本的な見直しを行うこと。

(4)地域医療介護総合確保基金については、地域の医療及び介護サービスの提供体制の整備等に有効活用されるよう、市町村等の意見を十分尊重するとともに、必要な財源を確保すること。

(5)財政安定化基金にかかる財源は国及び都道府県において負担すること。

(6)介護保険事業の制度改正に伴うシステム改修経費等については、全額国庫負担とすること。

3 介護従事者の確保対策を充実すること

 現場において、慢性的に介護従事者が不足している状況にかんがみ、「介護離職ゼロ」を達成するため、介護従事者の確保・育成・定着と処遇改善の一層の推進に向け、財政措置の拡充と併せ、地域の実情を踏まえた実効ある対策を講じること。

4 介護保険制度の円滑な運営を確保すること

(1)訪問介護における介護報酬設定にあたっては、これまでの改定結果を十分検証し、サービス利用者への訪問状況や分散している地域の状況を勘案した収支差率へ見直しするなど、事業者等の実態を的確に反映すること。

(2)中山間地域や離島等においても居宅サービスが適切に提供できるよう、サービス提供事業者が推進しやすいような新たな支援策を講じること。

(3)訪問介護事業所が行う利用者送迎等について、地域特性(過疎地・へき地等)を踏まえた補助制度を創設するなど新たな支援策を講じること。

(4)施設入所者の補足給付に対する資産要件の確認にあたっては、市町村に過重な事務負担とならないよう必要な対策を講じること。

(5)社会福祉法人等における利用者負担の軽減制度について、対象者及び対象サービスを拡大するとともに、資産要件の確認にかかる負担を軽減するために必要な対策を講じること。

(6)要介護認定事務を全国的に標準化し、事務の効率化を推進するため、AIの活用を制度化するための研究を推進すること。

(7)エネルギー等物価高騰によって、介護事業所等の安定的な事業運営に影響を及ぼさないよう、必要な財政措置等を講じること。

(8)介護保険における都道府県単位の広域連合組織等での運用を推進すること。
令和7年度市町村新任保健師研修会 (11月10日開催) 公衆衛生看護を担う行政保健師の役割  令和7年度市町村新任保健師研修会を11月10日に国保会館にて開催した。  北海道市町村保健活動連絡協議会の主催。新任保健師に市町村保健師に求められる役割や責任を認識してもらい、専門職としての自覚を高めてもらうことを目的として、市町村で勤務する1~3年目の保健師が対象となり、道内から86名の保健師が参加した。  北海道市町村保健活動連絡協議会の藤村副会長の挨拶に続き、江別市健康福祉部健康推進室保健センター参事・佐藤まゆみ氏が「公衆衛生看護を担う行政保健師の役割」と題して講義を行った。  佐藤氏は個別課題から地域課題への視点・活動の展開について個別支援で関わった事例をもとに保健師活動において大切なことを述べた。  個別支援で大切にしてほしいこととして、丁寧な情報収集・アセスメントを行うことで対象理解を深め、予防的視点を持ち相談内容の背景・原因を探りながら解決に向けて関わってくことが重要であるとした。  新任保健師に伝えたいこととして ①相談内容に対してうまく答えられなかったとしても、一緒に考え、安心感が伝わるような姿勢で関わることで信頼関係を築いていける ②行政保健師だからこそできることがあり、公平性の視点を持って企画、実践してみる ③関係部署、関係機関との繋がりを大切にすることを挙げた。  続いて、標茶町保健福祉課健康推進係保健師・春日彩花氏が「保健師活動で大切にしていること~新任期を振り返って~」と題して実践報告を行った。新任期での経験や住民との関わりで学んだことについて事例紹介を交えながら報告した。  新任期を振り返り、最初からできないのは当たり前であり、経験から学ぶことや住民さんに教えてもらうことが多かったと話し、報告や相談によって新しい視点に気づくことで視野が広がり成長のチャンスになると話した。  また、仕事の手法に悩む際には、まずは先輩保健師の手法を真似してみることや先輩保健師と振り返る機会を作ることを意識し、自分のやりやすい方法を見つけていきながら自分の型を探してみてほしいと述べた。  最後に、大切にしたいこととして、①報連相を意識し、一人で抱え込まない②振り返ることで自分の成長に気づくことができる③自分自身も元気でいる④正解はないが考えることを忘れないと述べた。  グループワークでは、「自己の活動を振り返り、自己の成長を確認するとともに、課題や悩みの解決に向けたヒントを得る」をテーマに、新任期での達成感や悩み・課題について意見を出し合い、課題の整理と解決策について話し合った。

ー 会の動きー

保健推進員リーダー研修会(11月25日開催)

人と人とのつながりで健康な地域を

 令和7年度保健推進員リーダー研修会を11月25日国保会館で開催した。
 本研修会は、保健推進員等の健康づくりリーダーが、健康で明るい地域づくりを行政と共に効果的に推進すること等を目的に実施している。 
 始めに、勤医協札幌病院総合診療科/千葉大学医学薬学府先進予防医学共同専攻博士課程の舛森悠氏が「健康なまちづくりを目指して~今こそ大切な推進員活動」と題して講演した。
 舛森氏は、孤立のリスクとつながりの効能について、データだけでなく自身の総合診療医としての経験や、「はこだて暮らしの保健室」の活動を通して得たエピソードを交え、社会的処方の重要性をわかりやすく解説。ナッジ理論などを活用しながら、保健推進員など自身も楽しむこと、気がついたら○○になっていた、のように意図しないを意図することで、病気を治すのでなく病気にならない環境をつくり、健康を意識させず誰もが自然体でいられる場所をつくることが大変重要であることを述べた。
 続いて、「日高町の地域活動について」と題し、日高町保健推進員協議会会長安藤則子氏が赤ちゃん訪問など町の保健事業のほか、ウォーキング月間の取組、子ども料理教室、けんしん受診勧奨など保健推進員独自の活動事例等を報告した。
 その後、わがまちの健康づくり・地域づくりにつなげていただくことを目的に、日頃の取組や活動でよかったこと、困っていること、他の市町村に聞きたいことなどをテーマにグループワークを実施した。
 多くの市町村が高齢化による担い手不足などの課題を抱えている中、推進員の活動内容や選出方法等、他の市町村との違いを知り、また、健康づくりに関する優良事例などについて参加者間で情報交換を行った。
 最後に全体発表を行い、講師舛森氏より講評をいただき閉講した。

介護認定審査会市町村等担当者研修会(11月28日開催)

介護認定審査会の効率化について情報交換

 介護認定審査会市町村等担当者研修会を11月28日に北海道保健福祉部福祉局高齢者保健福祉課との共催により国保会館で開催した。
 はじめに、本会の菊地事業部長が挨拶し、介護保険を取り巻く状況について、令和8年4月より介護情報基盤の活用が開始されることに伴い、本会では市町村等支援として介護保険業務における標準化・効率化・広域化の仕組みを検討している旨説明した。
 続いて、道高齢者保健福祉課地域支援係(資質向上)石川主査から、「介護認定審査会事務局の役割における国の動向について」と題し、介護認定審査会は原則30日以内に要介護認定を行う義務があるが、全国的に処理期間が30日超となっている状況が常態化していること、また、癌末期の患者が要介護認定を待たずに死亡する事例が散見されることを踏まえ、国では要介護認定の迅速化を進める上で、市町村においてデジタルやAI等も活用できるよう、要介護認定制度とその運用の見直しを行う旨説明があった。
 事例発表では、苫小牧市福祉部介護福祉課介護保険係鹿股主任主事から、「介護保険窓口等委託業務について」と題し、行政事務の民間委託導入により組織機構改革を実施し、人員構成の適正化や業務の効率化、安定的で持続可能な運営体制を確立した旨説明があった。
 併せて、委託事業者がフロアマネージャーを配置することで、来庁者へのスムーズな案内や適切な窓口への誘導が可能となり、市民サービスの向上に繋がっている旨説明があった。
 本会から「介護情報基盤に係る情報共有について」と題し、介護情報基盤では、要介護認定情報や主治医意見書等の情報が一元管理できるようになることから、市町村における事務負担軽減が見込まれる旨説明した。
 また、「要介護認定事務支援」と題し、要介護認定事務において人口減少や高齢化により、認定審査員の人材不足やなり手不足が深刻化しており、市町村等では審査員の確保や育成に苦慮されていることから、介護認定審査会委員の確保に係る支援を検討している旨説明した。
 ワークショップでは、各市町村の介護認定審査会における課題について意見交換を行い、介護認定審査会のオンライン開催への移行が進まないこと、主治医意見書の提出が遅れがちであること等の課題が挙げられた。

ナッジ理論を活用した特定健診受診率向上対策及びがん対策事業講演会

(12月3日開催)

 令和7年度ナッジ理論を活用した特定健診受診率向上対策及びがん対策事業講演会が10月の旭川会場及び函館会場から始まり、最終日は12月3日国保会館で開かれ、道内市町村の特定健診担当者など約60名が参加した。
第1部 
講演「エビデンスに基づく健康支援~認知バイアスとナッジ~」

 第1部は青森大学客員教授の竹林正樹氏による「エビデンスに基づく健康支援~認知バイアスとナッジ~」について講演が行われた。
 最新のナッジ理論知見についての講演で、人の行動変容を促すきっかけとして阻害要因バイアス(バイアス=先入観や偏見)を抑制し、促進要因バイアスを味方にするために、ナッジを効果的に活用することが重要であるとの講演内容のほか、実例を交えた効果的なナッジの活用方法を講演いただいた。
第2部 
パネルディスカッション「明日から使えるナッジ理論について」

 第2部は株式会社キャンサースキャン代表取締役社長兼北海道大学大学院医学研究院客員教授の福吉潤氏と「明日から使えるナッジ理論について」をテーマにパネルディスカッションが行われた。
 受診対象者のバイアスを理解した上で、効果的な受診促進を進めるにはどのようにしたらよいかなどの質疑が上がり、受講者からの質疑に回答する形でディスカッションが進んだ。
 会の冒頭で竹林氏から、「講演中は笑顔で頷きながら聞いてほしい」と話があり、プライミング効果(最初に受けた刺激がその後の判断に影響する)といったナッジの効果を実際に体験しながら講演が進み、終始和やかな雰囲気での講演会となった。
 
第3部 
講演「受診率向上研究の最新知見 2025年版          
              ~受診勧奨だけではない受診率向上策~」

講演「がん検診の効果を得るためにー精度管理の大切さー」
講演「R7年度パイロット事業 がん検診対策事業の状況」

 第3部は最初に福吉氏による「受診率向上研究の最新知見 2025年版 ~受診勧奨だけではない受診率向上策~」について講演が行われ、受診率をさらに高めるためには、適切・的確な地域診断により、市町村独自の環境を把握して施策を変えていくことの重要性などが解説された。
 次に、北海道大学大学院医学研究院医療政策評価学教室教授の古元重和氏による「がん検診の効果を得るためにー精度管理の大切さー」について講演が行われ、がん検診によって死亡率の減少を実現するために大切なこととして、がん検診の種類、対象年齢、受診間隔をエビデンスに従って適切に設定した上で正しい検診を行い、検診の質を高く保つために適切な精度管理の実施をし、受診者規模を拡大していくことの重要性などが解説された。
 最後に、株式会社キャンサースキャンチームリーダーの滝谷真紀人氏による「R7年度パイロット事業 がん検診対策事業の状況」について講演が行われ、現在、市町村の中ではマンパワー不足により十分ながん対策に取り組めていない現状から、3市2町によるモデル事業でのがん検診事業を通じて効果的・効率的ながん対策基盤の整備に加えて分析を行い、今後のがん対策における課題を明確にしていくことが解説された。
第4部 
講演「子宮頸がんの発生・臨床の理解、そして検診の現状と課題」

 第4部は北海道対がん協会副会長兼札幌がん検診センター所長の加藤秀則氏による「子宮頸がんの発生・臨床の理解、そして検診の現状と課題」について講演が行われた。まず、子宮の解剖学的見地による解説がなされ、続いて子宮がんには頸がんと体がんがあるが、がんができる原因が異なることなどを講演いただいた。また、子宮頸がんはHPVの感染が主な原因であり、これらを予防するためにはワクチンの接種が効果的であることをがんの臨床経過とともに解説された。
 加えて、子宮頸がんの予防にはがん検診を行うことの重要性についても説明があり、様々な検査手法があるが各々長所と短所があることを踏まえてがん検診を進めてほしいと解説があった。

 受講者からは、第1部「現在バイアスが起きやすい人や行動変容が難しい人への働きかけについて学ぶことができた」、「資料作成や保健指導時の参考となった」、第2部「スモールステップを提示することで相手の心理的ハードルを下げる効果について理解できた」、「すぐに活用できる事例があってイメージしやすかった」、第3部「自分の町の要因を把握し効果的に向上するための対応を考えるきっかけとなった」、「がん検診や精検の必要性・重要性を理解することができた」、第4部「子宮頸がん検診の意義や実施体制等を理解できた」、「HPV検査は自己検査が可能であり実施しやすい反面、事後管理等の課題があることが理解できた」などの感想が上がり、次回についても更に踏み込んだ内容を希望する声もあった。

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