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北海道内市町村保健師合同就職説明会

 北海道市町村保健活動連絡協議会は6月27日、北海道内市町村保健師合同就職説明会を国保会館の2フロアで開催した。会場には76市町村が参加し、各ブースでは保健師の仕事内容や地域の魅力を伝える掲示物、パンフレット、お土産などを用意して来場者を迎えた。看護系の学生を中心とする来場者は複数のブースを回りながら、仕事内容や職場の雰囲気、インターンシップ制度、生活環境などについて熱心に質問。会場では最後まで、市町村担当者と参加者の活発なやり取りが続いた。今回の特集では、説明会全体の様子と、市町村担当者および参加者の声を紹介する。

多くの参加者でにぎわった説明会

  令和5年度に試行的に始まった説明会は、今年で4回目。北海道市町村保健活動連絡協議会の小島登美子会長による開会挨拶では、令和4年度に実施した市町村保健師の人材育成・確保等に関する実態調査を機に合同就職説明会を企画したことが紹介された。開催を重ねるうち、保健師募集への応募があった、インターンシップの問い合わせが増加したなどの声も寄せられており、継続開催への期待が高まっていると話した。
 参加市町村は、76市町村(186名)。来場者申込数は、前日正午時点で138名となった。会場では、各市町村が保健活動の内容だけでなく、住民との関わり方や働く環境、地域での暮らしの魅力まで幅広く発信。手作りの資料やイラスト、動画などを活用し、仕事内容や職場の雰囲気が伝わるよう工夫を凝らしたブースも多く見られ、来場者は目当てのブースを訪れ熱心に説明を聞いていた。また、今回は普段から保健活動で連携している近隣市町村同士が、お土産をセットで配布したり、参加者の呼び込みに協力したりする様子が見られた。

人材確保と進路選択へ理解深める

 さらに前回に引き続き、北海道保健福祉部地域医療推進局の協力による「お仕事相談ブース」を開設。そのほか、各市町村のパンフレットを集めた「資料ブース」を開設、参加者を対象とした抽選会も行った。
 「お仕事相談ブース」で参加者の質問に答えた小島会長は、「参加者の真面目さと熱意が伝わってきた」と話す。保健師の仕事に対するイメージがまだ固まっていない学生もおり、行政、産業、病院など幅広い活躍の場を紹介したという。また、市町村の担当者については、わがまちへの思いと保健師確保への熱意が伝わってきたとし、「一人でも多く保健師の仲間が増えてほしい」と期待を寄せた。
 参加者からは、母子保健や精神保健など自分の関心分野に合った取り組みに注目する声が聞かれたほか、職場の雰囲気や生活のしやすさ、支援制度なども就職先を考えるうえで重要な要素として挙げられた。市町村側にとっても、学生の関心や求める情報を直接知る機会となり、今後の人材確保への参考になった様子。会場では、市町村担当者と参加者が活発に交流し、保健師の仕事や地域で働くことへの理解を深める有意義な機会となった。

市町村担当者・参加者の声

西興部村・担当者
 
昨年から継続して保健師を募集しており、現在は1名欠員の状況。他の市町村から、この説明会をきっかけに人材確保につながった事例があると聞き、初めて参加した。まずは西興部村の存在を知ってもらうことを意識し、随時受け入れているインターンシップに来てもらうことを目指してブースづくりをした。
 
人口約930人の小規模自治体で、子どもから高齢者まで一貫して関わることができるのが強み。母子担当だけ、高齢者担当だけではなく、さまざまな事業に関わりながら住民の成長や暮らしを長く見守ることができる点は、参加者からの反応も良かった。また、20歳代の若手職員が多く交流も活発なことや、職員同士のコミュニケーションを大切にして一人で悩まない職場環境に努めていることも伝えた。
 
参加者からはインターンシップや村での生活についても質問があり、村民に向けたオホーツク紋別空港利用助成制度にも関心が集まった。住みやすい公営住宅など環境を整えており、今回の説明会を実際に村の雰囲気を見てもらう機会につなげたい。

標津町・担当者
 令和5年から毎回参加しており、現在は2名を募集している。定年が近い職員2名の後任も見据え、計画的な採用につなげたい。ブースでは、必要な住民のもとへ足を運ぶ個別支援を大切にしながら、地域に密着して活動していることを伝えた。
 小規模自治体のため、地区担当の保健師が赤ちゃんから高齢者までライフステージを通して関わることができる。また、保健福祉センターと病院、特養が廊下でつながっており、関係者が日常業務の中で顔を合わせながらケース検討しやすいことも強み。保健、介護、福祉、子育ての4部門が同じフロアにあり、情報共有や連携も図りやすい。
 就職した方には、奨学金返還支援事業や引っ越し費用の補助、3年間定着した場合の給付制度など、経済面の支援も用意している。参加者からは看護師経験の有無について質問があったため、看護師から保健師になった人、保健師から看護師を経て戻った人がおり、それぞれの経験を生かして活躍できることを話した。立地面では、近隣の自然が豊かなこと、中標津空港が近く道内外へのアクセスが良いこともアピールした。


秩父別町・担当者
 昨年に続き2回目の参加。今回は母子事業で使うエプロンを着用し、仕事の雰囲気が伝わるよう工夫した。参加者と話すにあたり、若手職員のアイデアで、先にアンケートに回答してもらい参加者のニーズに合わせた情報をタブレットを使用して視覚的にも伝わるように説明した。関心が高かったのは、新人教育について、保健活動でのやりがい、力を入れていることについての項目が多かった。
 小さな町は住民さんとの距離が近くPDCAが回しやすいため、職員もやりがいを見出しやすい。町では母子保健に力を入れており、例えば乳幼児健診にフォトブースを設けて親御さんと一緒に成長を実感できるような工夫をしている。また、成人の健康教育では、係全員でアイデアを出し合い、絵が得意な職員がキャラクターを描いた生活習慣病予防のオリジナルの動画を、健診の待ち時間を利用して放映している。動画をまとめたパンフレットは多くの人が持ち帰ってくれる。コンパクトな町なので訪問にもすぐ行け、多くの住民さんに関われることが魅力と伝えた。
名寄市の大学3年・看護学科(室蘭市出身)
 大学の先生の案内で参加した。中学生の頃、歳の離れた弟の乳幼児健診を見たことがきっかけで保健師に関心を持っている。会場では出身地の室蘭市に近い道南エリアを中心に、長万部町、安平町、洞爺湖町のブースを回り話を聞いた。特に印象に残ったのは安平町。同じ大学出身の職員がおり、話を聞きやすく、働きやすそうな雰囲気を感じた。現在は母子保健に関心があり、その分野に力を入れていることにも魅力を感じた。
 
大きなまちよりも、小さなまちで住民と顔を合わせながら関われる保健師を目指している。職場の雰囲気や就職試験のこと、重点的に取り組んでいる事業、暮らしやすさや交通の便などを聞くことができ、今後のインターンシップ参加も含めて参考になった。

札幌市の大学3年・看護学科(厚岸町出身)
 大学の先生から話を聞き参加。もともと精神看護に興味があり、地域で生活する人を支えたいと相談した際に、保健師をすすめられたことがきっかけで関心を持った。出身地の厚岸町と、釧路・根室管内の市町村を中心にブースを回った。
 標津町では、引っ越し支援や奨学金返済支援などの制度が充実していることが印象に残った。厚岸町では精神保健に関わるゲートキーパーの話を聞き、自分のやりたいことと重なると感じた。職員の年齢層や雰囲気の違いも含め、自治体の特色を知ることができた。
 
将来は精神保健だけでなく、母子保健や高齢者保健にも関わりながら、病気や疾患になる前の段階で支えられる保健師を目指している。就職先を考えるうえで知りたい情報を直接聞くことができ、有意義な機会になった。
お仕事相談ブース・担当者
 お仕事相談ブースには、進路を考え始めた学生から、就職先を具体的に検討している学生まで、さまざまな段階の参加者が訪れた。大学1、2年の学生からは、保健師と看護師で迷っている、どのようなことを勉強したらいいかといった相談が寄せられ、3、4年の学生からは、市町村のブースで話を聞いた上で、就職先を選ぶ際の決め手などより具体的な質問が多く聞かれた。今年は、あらかじめ関心のある市町村を絞ったうえで来場し、複数のブースを回ってから相談に訪れる学生も目立った。確認したいポイントをメモ帳に書いて準備している学生もおり、進路選択への意識の高さを感じた。
 相談では、行政だけでなく産業や病院など保健師の活躍の場の広がりを伝えるとともに、市町村保健師の仕事についても、住民により身近な立場で継続して関われる魅力を説明した。参加者がそれぞれの関心や段階に応じて、進路を真剣に考える様子が印象に残った。

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事業部事業推進課

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