涼風清談

中富良野町は、北海道のほぼ中央、富良野盆地に位置し、東に雄大な十勝岳連峰、西に芦別岳を望み、水田を中心とした美しくのどかな風景が一面に広がる自然豊かなまちです。北海道のラベンダー観光発祥の地としても知られ、毎年多くの観光客が訪れます。
本町では、令和3年度から10年間を計画期間とする「第6期なかふらのまちづくり総合計画」に基づき、まちの将来像を「絆でつながる 田園空間 なかふらの」と掲げています。『町民一人ひとり』を大切にし、『新たな活力と人の流れ』を生み出し、心を通わせる『つながり』を広げるという3つの原則のもと、誰もがずっと住み続けたくなるまちづくりを進めています。
さらに、人口減少の克服や地方創生に向け、「第3期中富良野町地域総合戦略」を策定しました。本戦略では、「新しい人の流れを生み出す」ことや「子育てが、子ども自身が幸せを感じる環境づくり」、「つながりが育む生涯活躍のまち」の推進を目標に掲げています。コンパクトなまちの特性を活かし、妊娠・出産・子育てを通じた支援から、高齢者が生きがいを持って暮らせる地域福祉の充実まで、全町一丸となって誰もが住みたくなる魅力あるまちづくりに取り組んでいます。
こうしたまちづくりの土台となるのが、町民一人ひとりの健康です。本町の令和8年5月末現在の人口は4,354人、世帯数は2,162世帯であり、そのうち1,388人(約31.9%)、733世帯(約33.9%)が国民健康保険に加入しています。本町は第1次産業の割合が高い一方で高齢化が進んでおり、健康寿命の延伸と医療・介護費の適正化が重要な課題です。そこで令和6年度からの「第3期データヘルス計画」に基づき、健診・医療・介護のデータを一体的に分析し、客観的な根拠に基づいた効果的・効率的な保健事業を展開しています。
本町では、独自の充実した健診体制と町民の健康意識の高さが特色です。特定健康診査受診率は近年常に全道上位を維持しており、令和4年度には71.2%を達成し全道1位となりました。特定健診では国の基本項目に加え、町独自の追加項目として「心電図検査」や「尿中アルブミン検査」、「尿中塩分検査」などを導入し、受診者全員に実施しています。これにより、虚血性心疾患や糖尿病性腎症の兆候、塩分摂取の状況などを的確に把握し、早期発見につなげています。さらに血管の病変を早期に捉えるため、対象者には頸動脈エコーやABIなどの二次健診を案内し、きめ細かな重症化予防を実践しています。
また、生涯を通じた健康づくりを重視していることも特徴です。生活習慣の確立は小児期に端を発することから、小学5年生と中学2年生を対象に、特定健診と同等の血液検査等を備えた「子ども健診」を実施しています。加えて、20〜39歳向けの「若年者健診」も実施しており、若い世代からの生活習慣病予防と健康意識の向上を強力に後押ししています。
こうした健診結果やレセプトデータを踏まえ、医療機関と連携した保健指導にも力を入れています。町内唯一の医療機関であるなかふらのクリニックと情報共有を図り、コントロール不良な方に対し速やかな受診勧奨や個別の栄養指導を行っています。特にⅡ度以上の高血圧者への重点的な指導や、糖尿病性腎症重症化予防プログラムに基づく早期介入により着実な成果を上げています。
併せて、町全体の健康づくりを支えるポピュレーションアプローチとして出前講座を実施しています。本町のデータから見えてくる地域特有の食生活や生活リズムの課題を町民と共有し、減塩の工夫や運動の習慣化など、自発的な行動変容を促しています。
中富良野町は、これからも豊かな自然と美しい田園風景を守りながら、町民一人ひとりが生きがいを持ち、心身ともに健やかに、笑顔で生涯活躍し続けられるまちづくりを全力で推進してまいります。

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