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時流

外国人が日本で生活することについて

北海道千歳リハビリテーション大学 特任教授 森  満 

 私事で恐縮だが、私は1999年から2017年まで札幌医科大学医学部公衆衛生学講座を主宰していた。その期間中の2003年に、バングラデッシュからの一人の研究者が同大学院博士課程に入学し2007年に修了し医学博士となった。その後、彼はドイツのBielefeld大学に職を得て移住し、そこで何年か勤務した後、母国の首都DhakaにあるEast West大学の教授に就任した。そして、今年(2026年7月)奥さんや2人の娘さん家族とともに再来日し札幌市内のホテルに1週間ほど滞在した。当時7歳と3歳だった2人の娘さんはそれぞれ結婚し、ご主人を伴っての再来日となった。札幌市内のインド料理店などで会食し旧交を温め、とても楽しいひと時を過ごした。
 ところで、2024年末時点での日本在住外国人数は376万人となっており、そして、外国人労働者数も230万人となっている。今後も外国人居住者、外国人労働者が増加していくのは確実である(「横山 仁 著, 採用・育成・定着から戦略化まで 実践!うまくいく外国人雇用、同文舘出版, 2025年」を参照)。外国人労働の主流となっている従来の技能実習という制度は、在留期間の制限、職種の制限、賃金の低さなどの問題があり、制度の改正が行われてきた。そして、2026年度中には技能実習制度が廃止され、それに変わる新たな制度として、育成就労制度が2027年度からスタートする。育成就労制度は日本国内の人材育成・人材確保のための制度となるという。
 外国人が増えることに対する意識調査がいくつか報告されているが、人手不足を解消するための外国人材の受け入れについて、半数近くが必要最小限にとどめるべきだと答えている。また、人口減少対策として外国人定住者の受け入れについて、同じく半数近くが反対と答えている。主な反対の理由は、日本人との文化や習慣の違いによるトラブルが生じる可能性がある、などというものであった。バングラデッシュ人などのイスラム教徒に対しては、別の意味での偏見もあり、イスラモフォビア(イスラム教徒恐怖症)と呼ばれているという。
 日本人の人口が減少し、労働力が不足するなかで、外国人居住者、外国人労働者がいない日本という選択はないと考えられる。むしろ、外国人居住者、外国人労働者は増えていくだろう。そうした中で、日本に居住し働く外国人が働きやすく住みやすい制度や環境づくりが求められる。また、外国人居住者には、ゴミ出しなどの日本での生活のルールを学んでもらうことも必要である。
 私はバングラデッシュ人の家族との交流を通して、日本人にはない視点に触れることができたと考えている。国際交流を通じて、今の日本人の欠点と言われている自らの集団と異なるものを排除しようとする考え方を減らし、異文化を認めていくことが求められていると思う。

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