涼風清談

様似町は、町全域がユネスコ世界ジオパークに認定されており、アポイ岳を中心とした豊かな自然と特異な地質が大きな魅力です。アポイ岳は世界的にも珍しいかんらん岩の山として知られ、特別天然記念物のアポイ岳高山植物群落が広がり、海と山が織りなす雄大な景観は訪れる人々を魅了し続けています。令和6年7月には、日本最大面積を誇る日高山脈襟裳十勝国立公園が誕生し、アポイ岳周辺の原生的な自然の価値はさらに高まりました。
産業面では水産業が町の基幹を支え、特産品である日高昆布のブランド力向上と後継者・担い手対策に力を注いでいます。農業では夏イチゴ「すずあかね」の生産が盛んで、新規就農者の受け入れや支援体制の充実により、浦河町とともに生産量日本一を達成した実績があり、現在では全国有数の産地として高い評価を得ています。
一方、居住地の大半が津波浸水想定区域に指定されていることから、防災対策として防災備蓄庫の整備をはじめ、日高管内で初めて津波避難用救命艇を設置し、津波から命を守る体制を強化しました。今年6月に西町地区高台へ移転した消防庁舎には木質バイオマスボイラーを導入し、地域資源を活用した環境負荷の低減と防災機能の向上を両立し、持続可能な地域づくりを進めています。
子育て支援では、児童生徒の入学時に地域商品券を支給するほか、18歳以下の医療費無償化、こども誰でも通園制度の導入、スクールランチ・ミルク給食の無償化など、地域の実情に寄り添った施策を展開し、住宅新築リフォーム等の支援や結婚祝金、新生活支援など、ライフステージに応じたサービスを充実させ、安心して暮らし続けられる環境整備を進めています。
令和8年6月末現在、様似町の人口は1,991世帯3,633人で、国民健康保険加入者は543世帯826名です。加入者の減少や財政規模の縮小といった課題はあるものの、データ分析を活用した効率的・効果的な健康づくり施策の推進に力を入れ、特定健診の受診率向上に向け、グループごとの特性に応じた個別案内や参加しやすい選択肢を提示。糖尿病腎症の重症化予防、適正服薬通知による個別指導などを継続し、人工透析移行の防止や薬物有害事象の抑制に努めています。また、漁業・農業従事者の生活リズムに合わせた短期指導プログラム、過去参加者へのフォローアップ、保健師による相談体制の強化など、加入者の不安軽減と健康維持のための支援を充実させています。
今年度はデータヘルス計画の中間評価を実施し、医療費や疾病別有病率を総合的に見直し、健康意識の向上と安心して医療機関を受診できる体制づくりを進めていきます。また、令和12年の保険料統一に向け、国保基金の活用や保険料率の改定を検討し、国保運営協議会の意見を踏まえながら、より良い国保制度の構築と住民医療の充実を図ってまいります。

お問い合わせ
事業部事業推進課

